自然観察・コラム

キクザキイチゲ 「北海道の花」

早春に咲くスプリングエフェメラルの代表種「キクザキイチゲ」をご紹介したいと思います。

北海道の山野草シーズン序盤には、必ずと言っても良いほど見る機会の多い花です。

キクザキイチゲとは

名称:キクザキイチゲ(菊咲一華)
学名:Anemone pseudoaltaica H.Hara
分類:キンポウゲ科 イチリンソウ属

高さが15~25cmの多年草で、分布は北海道、本州の近畿地方以北です。

北海道では普通に見られる花ですが、関東地方の一部ではレッドリストの絶滅危惧I類や絶滅危惧II類などの指定を受けている地域もあります。

名前の由来

菊の花に似ていることが名前の由来になっているようです。

イチリンソウ属の花は、「イチゲ」の名前がついているものが多いですね。

キクザキイチゲの特徴

春先、まだ木々たちが葉をつける前の明るい林床のあちこちに咲いて居るので、とても目立つ花です。

花は1個、白い花びら状のがく片が8個~12個ほどつきます。

と図鑑に書いていますが、がく片の数は結構バラツキがあって、個体差があります(上の写真は18枚でした)。

花期は4月~5月です。

ほとんど同じ時期に咲く「アズマイチゲ」に比べ、葉の切れ込みが深く、羽状(うじょう)になります。

この上の写真、ちょっとややこしいですが、画像左の白い蕾は「ニリンソウ」が映りこんでます。

ニリンソウ葉柄(ようへい)が無いので、このポイントを押さえておけば、混ざって咲いていても見分ける事が出来ます。

同じ条件下では、キクザキイチゲの方が咲くのが早いという事が分かりますね。

春の日差しをたっぷり浴びて、気持ちよ良さそうに咲く姿を見ると、「ようやく春が来たなぁ~・・・」としみじみ感じます。

北海道内では比較的見る機会の多い花だと思いますので、ぜひ覚えておいて欲しい花の1種です。

キクザキイチゲの集合果

キクザキイチゲの集合果(しゅうごうか)です。

花の後、花柄(かへい)は下向き曲がります。

集合果は広披針形~長卵形で、結実率が高く、割とよく見られる感じがします。

花色のバリエーション

キクザキイチゲは普通は白い花をつけますが、紫色の個体もたまに見られます。

濃い紫から薄い紫まで様々なバリエーションがありますので、ぜひ探してみて下さい。

スプリングエフェメラルの1種

春先に花を咲かせ、あっという間に地上部を枯らしてしまう『スプリング・エフェメラル』の1種です。

別記事に詳しく解説しておりますので、ご興味のある方は御覧ください。

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