植物図鑑

ホウチャクソウ「北海道の花」

ホウチャクソウとは

名称:ホウチャクソウ(宝鐸草)
学名:Disporum sessile
分類:イヌサフラン科 チゴユリ属

高さ30㎝~60cmの多年草です。

分布が広く、アジア大陸の東端(極東ロシア~東南アジア)全域に見られ、日本全国に分布しています。

名前の由来


花が垂れ下がって咲く姿が、寺院などの屋根の軒先の四隅に吊り下げられた飾り(風鐸と呼称するのが一般的だが、宝鐸とも言う)に似ているところから名付けられました。

ホウチャクソウの特徴

北海道での花期は5月~6月、森の中でひっそりと咲いています。

ホウチャクソウの花は、6枚の花被片が重なり合うように筒状になり、平開しないのが特徴です。

良く似たアマドコロ属の花は、花被片が合着した筒形になるので、見分けるポイントとなっています。

色は地味ですがグラデーションが美しく、基部が白で先端が緑色になっています。

花柱は3裂して、その周囲を取り囲むように6個の雄しべがあります。

下向きに咲くので、持ち上げたりしないと見えませんね。

ホウチャクソウは花を1~3個付けます。

花の長さは約3cmほどです。

茎はふつう分岐して、上部で斜上します。

こちらは花期の終わりごろの個体で、花被片が白っぽくなっています。

若芽に有毒成分を含む

ホウチャクソウの若芽は、山菜として利用されるアマドコロやナルコユリの若芽と似ています。

しかし、ホウチャクソウの若芽には毒があるので、注意が必要です。

ホウチャクソウは摘んだときに独特の悪臭を発するので、そこが見分けのポイントとなります。

おすすめの山野草図鑑

北海道の草花 Wild Flowers of Hokkaido
著:梅沢 俊

北海道の植物図鑑では御馴染みの梅沢先生の図鑑です。
かなり大きめの図鑑ですが、網羅している植物数が多く新分類体系APGⅢ,Ⅳに準拠しています。
古い植物図鑑をお持ちという方は分類が変わっているので、更新するならこの本がオススメです。
私の山のガイド活動にも欠かせないパートナーとなっています。

>
登山・ハイキング倶楽部

登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。

顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。

もしよろしければ、一緒に山歩きを楽しんでみませんか?

ツアースケジュールを確認する 

プライベートガイドを依頼する 

こんな記事もおすすめ
植物図鑑

【マメ科の見分け方】タイツリオウギ、リシリオウギ、イワオウギ、シロウマオウギ

2022年8月2日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
白馬岳の大雪渓上部には、広大なお花畑が広がります。 ここにはマメ科の4種類、タイツリオウギ、リシリオウギ、イワオウギ、シロウマオウギが …