クモキリソウとは
名称:クモキリソウ(蜘蛛切草、蜘蛛散草、雲霧草)
学名:Liparis kumokiri
分類:ラン科 クモキリソウ属
クモキリソウ属の中では最も一般的に見られる種で、国内では北海道、本州、四国、九州、沖縄県北部と広く分布し、国外では朝鮮半島に分布しています。
名前の由来
名前の由来は、所説あるそうですがはっきりしないそうです。
同族のスズムシソウや、ジガバチソウなどが虫由来のネーミングになっているので、個人的には蜘蛛が由来しているのに1票です。
クモキリソウの特徴
北海道での花期は6月~7月。
個人的には6月末頃から良く見かけるような気がします。
高さは15㎝~25㎝ほど。
クモキリソウの花は下から咲いていきます。
写真の個体は下部の花が終わって、上部の花はまだつぼみが残っています。
花の正面のアップです。
上には3枚のがく片に包まれた蕾があり、これが開くと背がく片と側がく片は筒状に丸まり、写真のような形状になります。
花の側面のアップです。
唇弁(しんべん)がくるりと巻くのが特徴的で、唇弁の基部には吸蜜に来た訪花昆虫も映りこんでいます。
ずい柱の先についた花粉塊を、訪花昆虫にくっつけて運んでもらう仕組みです。
側花弁は糸状で、背がく片と側がく片は筒状になります。
別個体ですが、葯帽が取れて中の花粉塊が飛び出しています。
葯帽は英語でCAP(キャップ)と言い、まさに帽子のような見た目ですね。
地表にある偽球茎から花茎と2枚の葉を出します。
葉の縁は細かく波打ちます。
こちらの葉はあまり縁が波打つ感じが目立っていません。
葉の根元の様子。
残念ながら偽球茎は映っていません。
クモキリソウ属の花
北海道のラン科クモキリソウ属は、以下の9種が分布しています。
- ジガバチソウ
- クモキリソウ
- シテンクモキリ
- フガクスズムシソウ
- オオフガクスズムシ
- ギボウシラン
- セイタカスズムシソウ
- アキタスズムシソウ
- スズムシソウ
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