本日は幌加内町と旭川市江丹別(えたんべつ)の境界に位置する冬路山(ふゆじやま)をご紹介いたします。
あまり標高の高くない山ですが、豊富な積雪と気温の低さで雪質が良く、展望も楽しめる山です。
山スキーでも人気の山ですが、今回はスノーシューツアーでお客様をご案内した際に、とても展望が良かったので、その時の写真に合わせて解説していきたいと思います。
基本データ
冬路山(ふゆじやま)は標高625m、北海道の幌加内町と旭川市の境界に位置している山です。
夏の登山道は無く、主に積雪期に登られる人気の山です。
山名の由来
近文アイヌが幌加内側に猟に出る際、冬の山越え道だったのが由来で、その意約で冬路山(ふゆじやま)となったそうです。
熊野古道なんかもそうですが、伊勢路(いせじ)、木曽路(きそじ)など、「~じ」という音の響きは歴史道を彷彿とさせて、なんだか雰囲気が良いですよね。
気象条件
幌加内と旭川江丹別の境界に位置し、積雪が豊富で、また気温が冷え込む地区としても有名です。
江丹別地区は特にその寒さが有名で、国内でも最も寒暖の差が激しい所のひとつとされています。
人気の秘密
幌加内の豊富な積雪の為、主に山スキーの方に人気があります。
また展望も良く、晴れた日には十勝連峰~トムラウシ山~大雪山などがパノラマで遠望出来ます。
アクセス
【入山口】
今回はスノーシューのお客様をご案内するので、標高差の少ない江丹別峠公園から入山しました。
江丹別峠の駐車場はあまり広くないので、5~6台程度で満車となります。
【下山口】
車の回送をしてもらえた為、山頂を経由し下幌加内駐車帯まで縦走しました。
GPSログ
江丹別峠から幌加内側へ縦走するルートです。
江丹別峠から冬路山山頂まで、片道4km、標高差155m、スノーシュー装備で登り2時間10分(休憩込み)。
下りは山頂から西に尾根を降り、片道2.5km、標高差約450m、1時間10分でした。
山中の様子(取材日:17/02/11,20/2/29)
江丹別峠の駐車帯からスタートです。
駐車スペースは広くないので、他の車の邪魔にならないように駐車しましょう。
尾根に取り付いたら、あとはひたすら山頂まで単調な道のりですが、スタートからすでに展望が良いです。
尾根は樹林帯ですが、樹林が切れている箇所からは、旭川方面・幌加内方面の山々を望むことが出来ます。
この日は遠望の利く素晴らしい天気で、広大な上川盆地の奥にそびえる十勝連峰を見る事が出来ました。
少しアップにして見てみましょう。
十勝連峰の南端の前富良野岳から、北端のオプタテシケ山まで素晴らしいパノラマが広がっていました。
十勝連峰の北側には表大雪の山塊が見えました。
こちらもアップで名前入れてみましたので、参考にしてみて下さい。
序盤から展望が良いのが嬉しいですが、ルートは大したアップダウンも無いので単調です。
江丹別峠からわずか標高差は155mしかなく、登山というよりハイキングに近いルートです。
吹雪くと修行のような感じですが、この日は快晴無風だったので気持ち良く登れました。
途中の562mピークには、反射板が2基設置されています。
それぞれ、江丹別側と幌加内側に背中合わせになるような形になっています。
十勝連峰と表大雪の間はなだらかに見えますが、実は忠別岳やトムラウシ山が見えています。
写真をアップにしてみました。
トムラウシ山は表大雪のあたりから見ると、とてもカッコいい山容ですが、旭川郊外などの西側から見るとのぺっとした山容です。
うっかり写真を撮り忘れてしまいましたが、その他にも北大雪のニセイカウシュッペ山や天塩岳も見えていました。
この後も特に変化の無いゆるい尾根を進み、山頂に到着です。
幌加内側の展望は麓の『ほろたちスキー場』が良く目立ちます。
そのやや北側にある高い山が、天塩山地2位の標高を誇る三頭山(1009m)です。
山頂からの下りは、西に伸びる尾根をひたすら下ります。
標高差450mの下り、雪質も良かったので快適で気持ちの良いスノーシューでした。
道々72号線(旭川幌加内線)の下幌加内線にある駐車場まで下ってゴールです。
回送班が必要ですが、今回のルートのは登りが少なく、下りメインで楽しめるオススメコースです。
周辺のオススメ
そばの里 江丹別
江丹別峠から旭川方向に10分程下ったところにあるお蕎麦屋さんです。
せっかく江丹別に来たからソバが食べたい、といった方にオススメです。
公式ホームページ:そばの里 江丹別
まとめ
- 江丹別峠からのルートは体力のない方にもオススメ
- 遠望が利く日にはぜひ歩いて欲しいパノラマの稜線
- 峠からのピストンはルートとしては単調
最後まで御覧いただきまして、ありがとうございました。
登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。
顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。
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