チトカニウシ山は、上川町と遠軽町の間にある山で、登山者からは『チトカニ』の愛称で親しまれています。
夏の登山道が無く、冬の名山とされているチトカニウシ山を、今回はご紹介したいと思います。
チトカニウシ山基本データ
・標高1,446m
・登山コース:北見峠から入山するのが一般的
・片道5km(春なら登り3時間、ラッセルあるとさらにかかります。)
チトカニウシ山の伝説
カッコいい表題『神聖なる神の山』なんてつけてますが、これはアイヌの伝説の話です。
近づいたり、登ったりすると、天罰で天候が大荒れになるそうです。
また不思議な話ですが、アイヌの伝説では、旭岳より標高が高いことになっています。
スノーボードより、スキーがオススメ
山頂まで片道5kmあり、上部の斜面を滑るのは楽しいですが、問題は帰り道です。
標高960m付近からは、ほとんど平な地形が続くので、スノーボードの場合だと途中で止まってしまう事が多い(特にパウダースノーの厳冬期)です。
同行者がスキーだと、機動力もあってうらやましく思ったりします。
また帰りの林道も、吹き溜まりによるアップダウンが意外と多いので、帰りは大人しくスノーシューorスプリットの場合はシールで帰るケースが多いです。
昔は駅から直接登れる山だった
昔の国鉄石北本線の上越駅から直接登れる山として、駅が廃止される1975年までは山スキーヤーで賑わっていたらしい。
現在は上越信号場となっているが、現在の登山口の北見峠は標高850mで、旧上越駅は標高630mとなっています。
昔の方は道具の性能も良くない上に、さらに標高差と距離も長く、良く登っていたな・・・と感心してしまいます。
【旧上越駅】
【現在の登山口 北見峠】
あんまり混んでいることは無いですが、こちらに停められなかった場合は、ちょっと先に北見峠の大きな駐車場があるので、そちらも利用出来ます。
登山ルート
登山口からしばらくは平らな林道を回り込むようにして歩きます。
山頂までの距離は片道5㎞ほど、ラッセルがあると少し辛いです。
コースの様子
※取材データは2014~16年のものです。
ありがたいことに、登山口の林道入口付近は除雪されていることが多いです。
車数台なら停められるスペースがあります。
しばらく林道を回り込むように歩いていくと、正面に目指すチトカニウシ山が見えてきます。
雪山あるあるですが、日が昇ってくると、雪面に映る自分の影を撮りたくなります。
だいぶ近づいてきました。
序盤のダラダラ地形が、結構疲れます。
あの真ん中のオープンバーンは、雪が吹き溜まるポイントなので、滑りが楽しいです。
だんだん高度を上げてくると、樹木もまばらになってきます。
北大雪、表大雪の山々が綺麗に見えてきました。
この時は山頂でガスにまかれてしまったので、最後の展望スポットでした。
頑張って山の名前を入れてみましたので、行かれる方は山座同定に使ってください。
上川岳の大斜面が、意外と良く見えました。
稜線上のダケカンバは、霧氷で綺麗でした。
山頂近くの稜線では、クラストしてガリガリなことが多いです。
厳冬期は稜線上でスノーモンスターが良く見られることでも有名です。
もはや何の木かわかりませんね。
山の上にユニコーン(一角獣)がいました。
自然の創り出すアートって面白ですよね。
この後山頂だったのですが、ごらんのとおり、強風とガスで展望皆無となりました。。。
いきなり季節変わりましたが、これは2016年4月12日に行った時の写真です。
距離が長い山なので、春先の方がラッセルも無く、お手軽なのでオススメです。
2020年4月3日のチトカニウシ山
企画したスノーシューのツアーで2021年4月3日にチトカニウシ山を訪れました。
春先はラッセルが無いので、スノーシューでの登頂も比較的楽です。
この年は3月が記録的な高温が続き、雪解けがとても早く進んでしまったので、記録として掲載しておきます。
山頂手前の稜線から。
2016年の4月12日の時と画像(2つ前の写真)と比較すると、2021年の雪解けの早さが良く分かると思います。
チトカニウシ山の山頂から見た天塩岳方向。
天塩岳の南斜面もすでに雪が無いのがとても目立っています。
まとめ
ぜひ一度は登ってほしい、冬のチトカニウシ山をご紹介しました。
体力に自信の無い方や、スノーシューで行く場合は、ラッセルの無い4月以降をオススメします。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
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