ブナハリタケとは
名前:ブナハリタケ(橅針茸)
学名:Mycoleptodonoides aitchisonii.
分類:エゾハリタケ科ブナハリタケ属
日本、中国、インド原産のキノコで、日本では古くから食べられている食用キノコの一つです。
発生するのは9月から10月頃、ブナやカエデ類の枯れた幹や倒木上に多数重なり合って群生します。
名前の由来
ブナの倒木によく発生し、かさの下面から特徴的な針が垂れ下がる事が名前の由来です。
地方によって呼び方も様々で、カヌカ、ブナカヌカ、ブナワカイなどの別名もあります。
また英語名ではハリタケ科のキノコを「tooth fungi(歯 キノコ)」と呼びます。
ブナハリタケの特徴
ブナハリタケの特徴の一つは、倒木や枯損木にたくさんの数が群生する事です。
キノコに興味が無い方でも、つい目がいってしまう程目立ちます。
キノコの傘は半円形~扇形、下面に名前の由来にもなった長さ3㎜~10㎜の針状の突起が密生します。
アップで見てみましょう。
小さな針状突起が隙間なく生えているのが分かると思います。
こちらは2020年の9月下旬に、空沼岳の登山道上で出会ったブナハリタケです。
枯損木の根元から上部にかけて群生している姿はなかなかの存在感があります。
根元に発生したブナハリタケは、年を追うごとに上部にも発生していきます。
ブナハリタケはとても香りが強く、近くを歩いているだけでもわかるほどです。
その為か、古くなった老菌以外にはたくさんのキノコバエやショウジョウバエがいつも群がっています。
虫嫌いな方には、なかなか迷惑なキノコですね。
かさの下面は針状突起でトゲトゲしていますが、上面は無毛でなめらかな感じです。
色は白色~クリーム色。
かさの縁は不規則に波を打っています。
見た目には分かりにくいですが、とても水分量の多いキノコです。
とても丈夫で型崩れしないキノコなので、採集する際は両手で水分を絞ってからにしましょう。
たくさん採れるキノコなので、これを怠ると水分でなかなか重くなります。
食べる前には下ごしらえで、薄い塩水につけて下さい。
見ての通り、この密生した針の隙間は虫が挟まるのにちょうどいいサイズです。
香りが強いので、結構好き嫌いが分かれるキノコだと思います。
11月に撮影したブナハリタケの老菌です。
この時期になると針状突起もボサボサで、あまり美味しそうに見えませんね。
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