自然観察・コラム

エゾタカネスミレ「北海道の花」

エゾタカネスミレとは

名称:エゾタカネスミレ(蝦夷高嶺菫)
学名:Viola crassa subsp.borealis
分類:スミレ科 スミレ属

分布は大雪山、夕張山地、日高山脈、羊蹄山と、北海道の固有亜種となっています。

本種は広義のタカネスミレの亜種で、高山のれき地に生息してます。

名前の由来

高山帯の砂礫地に生息している事から高嶺(たかね)スミレの名前が付いています。

写真のエゾタカネスミレは大雪山の愛別岳で撮影したものです。

このような荒々しい稜線が、エゾタカネスミレには良く似合っています。

エゾタカネスミレの特徴

黄色いスミレはほとんどが「〇〇〇キスミレ」という名前になっていますが、本種と、よく似ている「キバナノコマノツメ」の2種は「キスミレ」が名前に入っていません。

スミレの花は、花弁が5枚で、上の二つを「上弁(じょうべん)」、横の2枚を「側弁(そくべん)」、下の1枚を「唇弁(しんべん)」と呼びます。

唇弁は前に突き出て茶褐色の筋が良く目立っています。

裏側を見てみましょう。

スミレは地上の茎が無い無茎種と、ある有茎種の2種類に分けられますが、本種は有茎種です。

茎に目立たない小さな苞(ほう)がついていますが、それより上が花柄(かへい)、それより下が茎となっています。

がく片は5枚、丸くて短い距(きょ)はあまり目立ちません。

葉は厚みがあって無毛、やや光沢があります。

他の植物が生えないような砂礫地に生息している姿は、まさに「高山植物」ですね。

キバナノコマノツメとの違い

よく似た花で「キバナノコマノツメ」という花がありますが、違いは以下の通りです。

  • キバナノコマノツメは山地~亜高山の湿った所を好む
  • 葉は薄く、光沢が無い

一番分かりやすい違いが、エゾタカネスミレが乾いた砂礫地を好むのに対し、キバナノコマノツメは湿った所を好む事です。

大雪山の黒岳では、キバナノコマノツメが層雲峡側の高茎植物群落の足元で良く見られますが、稜線上にはありません。

またエゾタカネスミレは分布が限られていますが、キバナノコマノツメは北海道から屋久島まで幅広く分布し、北海道では沢沿いの標高の低い山地でも普通に見られます。

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