上川町にある浮島湿原へ行ってきたので今回ご紹介したいと思います。
静かな湿原トレッキングをしたい方にはピッタリな場所です。
浮島湿原とは
浮島湿原(うきしましつげん)は、北海道の上川町北部に位置する高層湿原で、大小70個ほどの沼が点在しています。
標高約870mの溶岩台地に発達した高層湿原で、面積は22ヘクタールほどあります。
湿原周辺には、エゾイソツツジ、ヒツジグサ、ウメバチソウ、モウセンゴケ、チングルマなどの様々なお花を見る事が出来ます。
高層湿原とは、「標高の高い場所にある湿原」という意味では無く、「周囲から流入する水が届かない高さまで泥炭が高くなった湿原」の事を言います。
湿原は周囲の水域との高低差によって区分けされていて、低層、高層に分けられます。
アクセス
旭川紋別道の浮島ICを降りて、国道273号を北に進み、浮島トンネルの手前から旧道側に入っていきます。
国道から旧道の入口には大きな看板が付いています。
旧道入口から約2.5km、5分ほど進むと、浮島湿原の入口と駐車場があります。
道の様子(取材日:20/09/02)
入口には、広い駐車場と綺麗なトイレがあります。
屋外のトイレなのにまさかの土禁。
登山靴に履き替える前にトイレに行きましょう。
ちょっとピンボケしてますが、普通の洋式トイレでとても綺麗です。
ここまで完璧なのに、まさかの電気が点かない。
扉を閉めると真っ暗なので、ヘッドランプ持参か、扉を開けてするしかありません。
手洗い場もしっかりありました。
入口には大きな「浮島湿原いこいの森」の看板が立っています。
入林届を記入するBOXが設置されています。
ここから湿原の入口まで1.6㎞程の遊歩道歩きです。
湿原の入口まで約30分ほどかかります。
湿原までの遊歩道歩きですが、雨は降っていないのに結構ぬかるんでいる箇所がありました。
やや笹が生い茂ってますが、帰ってくるころにちょうど刈払いがされていて、歩きやすくなっていました。
遊歩道沿いで見つけた「イワツツジ」の赤い実。
この植物は花はあまり目立たないのですが、秋の実の時期にはとてもよく目立ちます。
こちらも晩夏の花「ヨツバヒヨドリ」。
遊歩道を30分ほど歩くと、浮島湿原の入口に到着します。
たまーに見る、古い樹木看板。
この黄色いヘルメットをかぶった熊が可愛いです。
このアカエゾマツには何故か木製の梯子が立てかけられていました。
湿原の入口にも地図がしっかりあるので安心です。
ちなみに、地図の北側の滝ノ上町側の入口と、南沼方面は木道の老朽化で通行止めとなっていました。
ここからは楽しい木道歩きです。
脇には水芭蕉の葉がたくさんありました。
なかなか広い湿原で、周囲を囲むようにアカエゾマツの森が広がっています。
風が無いと沼の表面が水鏡になって、とても綺麗でした。
食虫植物のモウセンゴケも見られました。
木道は傷んでいる箇所もありましたが、補修されて新しくなっている箇所もあります。
湿原の風を浴びて、気持ちの良い木道歩きでした。
湿原内は高低差もほとんどないので、とても歩きやすい道のりです。
木道脇には、「エゾオヤマノリンドウ」がたくさん咲いており、マルハナバチが忙しそうに飛び回っていました。
湿原内にぐるっと周遊できるように木道が設置されているのがとてもありがたいです。
ウメバチソウもちらほらと湿原内に見られました。
ヒツジグサはさすがにもう終わっていました。
ちなみに、浮島のネット上の情報では「エゾヒツジグサ」との記載が多いですが、今ではほとんどその分け方はしません。
滝ノ上町側の入口と、南沼方面は残念ながら木道の老朽化によって通行止めでした。
浮島湿原は浮葉植物(ふようしょくぶつ)が多くて、沼が賑やかですね。
ここだけなぜかケヨノミ畑になっていました。
実は見つけられなかったのですが・・・見間違えたかな?
名前の由来になった「浮島」が二つ浮かんでいました。
強風が吹くと移動することがあるらしいです。
山奥の静かな湿原歩きを堪能出来て良かったです。
まとめ
- 所要時間は駐車場から往復1時間30分~2時間ほど
- 高低差が無いので体力の無い方にもおすすめ
- 遊歩道が意外とぬかるんでいるので、足元汚さないように注意
- 樹林に囲まれているので、強風時でも問題無し
最後まで御覧いただき、ありがとうございました。
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