登山・ハイキング

『テムレス』登山やバックカントリーで使える万能グローブ

今回は、登山のグローブとしてもだいぶ認知されてきた『テムレス』についてご紹介したいと思います。

今までの登山用グローブ(特に冬山用)は、値段も高く、性能もイマイチなものが多かったのですが、テムレスの登場により、その不満が一気に解消されました。

従来の登山専用のグローブと比較して、説明していきたいと思います。

テムレスとは

ショーワグローブさんの製品の一つで、透湿防水機能を備えたムレにくいグローブです。

特に登山用の製品では無いのですが、その性能の高さから、冬山登山やバックカントリー、アイスクライミングなどの利用で人気の商品となりました。


出典:ショーワグローブ

テムレスの種類

テムレスには、テムレス(写真左)と防寒テムレス(写真右2つ)の2種類に分けられます。

普通のテムレスの中は、さらっとした裏布がついていますが、防寒テムレスはボアの裏起毛が付いています。

2018年には登山専門店の限定発売で、黒のテムレスが登場し、ちょっとダサめな見た目も改善されました。

2019年の秋にはカフ付きモデルも発売され、ますます冬山で使いやすなりました。


出典:ショーワグローブ

特徴・オススメな点

完全防水

従来の冬山グローブはほとんどが完全防水ではなかったので、濡れてしまう場面もありましたが、テムレスは完全防水です。

雪洞作りなどで雪を触る場面が多い時の安心感は抜群です。

また夏の雨天時の登山でも、他の登山グローブはほとんど防水性が無いので、完全防水のテムレスは大活躍します。

価格が安い

従来の冬山用グローブは、1~2万円と高価でしたが、テムレスは1500円前後と、非常にリーズナブルな価格です。

ガイドの私にとっても非常に助かる価格で、いつもお客様用にいくつか予備をザックに入れています。

操作性が良い

テムレスはポリウレタン製のグローブで、とても柔らかく操作性が良いです。

従来の冬山グローブは固いものが多かったので、スノーシューをつけたり、紐を結ぶような動作もストレスなく出来ます。

ややイマイチな点・注意して欲しい点

裏起毛のボアは取り外し不可

冬に暖かい裏起毛ボアですが、取り外しが出来ません。

直接つけると、手の汗がそのまま染みこむので、防寒も含めインナー手袋を併用したいところです。

サイズ感が小さめ

全体的にサイズが小さく作られているので、購入の際はサイズに要注意です。

また各モデル毎にサイズ展開が違います。

・テムレス(S・M・L・LL)
・防寒テムレス(M・L・LL・3L)
・防寒テムレス黒※TEMRES 01winter(M・L・LL・3L)
・防寒テムレス黒カフ付き※TEMRES 02winter(M・L・LL)

特に冬山で使う場合には、インナー手袋との併用をオススメするので、大きめのサイズを購入してください。

手の大きい男性は、インナーがはめられない場合もあるかもしれません。

見た目がちょっとダサい

黒のテムレスが発売されて、見た目は改善されたのですが手首にあるロゴがちょっと残念です。

しばらく山で使用していると、ロゴの部分が擦れて、消えていることも多いので、そのうち気にならなくなりますが・・・

性能比較

テムレスと、冬山登山用のグローブを比較してみました。

テムレス登山用冬山グローブ
耐水性完全防水縫い目から染みる
価格1,500円前後~1~2万円
操作性
透湿性能
耐久性
レイヤリング

 

テムレスが冬山登山用グローブに劣っている点を以下にまとめました。

・透湿性能
ムレずらいことは確かですが、まったくムレ無いわけではありません。

・耐久性
生地が薄いので、スノーソーやピッケルに引っ掛けると切れたり破れる可能性があります。

・レイヤリング
レイヤリングを考えて作られた製品ではないので、全体的に小さめな作りとなっています。
手の小さい筆者でも(手が小さめな男性)、Lサイズでちょうど良いぐらいのサイズ感です。

まとめ

今回は、登山用グローブでは無いのにも関わらず、ここまで登山界での人気を勝ち取った『テムレス』をご紹介しました。

特に冬山ではグローブの濡れが死活問題になるので、予備用グローブの携行は必須です。

もし持っていない方がいましたら、おひとつザックに忍ばせておくことをオススメいたします。

【ランキングに参加しています。面白かったらクリックお願いします!】

登山・キャンプランキング

夏山での利用にピッタリなテムレス

冬に使いたい防寒テムレス

見た目が洗練された黒テムレス

2019年新発売の黒テムレスカフ付きモデル

>
登山・ハイキング倶楽部

登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。

顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。

もしよろしければ、一緒に山歩きを楽しんでみませんか?

ツアースケジュールを確認する 

プライベートガイドを依頼する 

こんな記事もおすすめ
登山・ハイキング

春の『殿様街道(とのさまかいどう)』道南の古道を歩いてきました。

2019年5月4日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
雪が解けて暖かくなってくるころ、「北海道民はついつい暖かさを求めて道南の方へ旅行したくなる」、と思ってるのは私だけでしょうか? ゴール …
登山・ハイキング

【ゼロの山】かなやま湖北岸の展望の山

2020年3月12日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
ゼロの山は南富良野町と富良野市の境界にある山です。 夏の登山道もありますが、今回は冬の登山での紹介をしたいと思います。 標高差も距離も短いので、お手軽にさくっと登れる魅 …
登山・ハイキング

【羊蹄山】喜茂別コースのバックカントリー

2020年1月8日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
アクセス 同道97号線の林道入口沿いに、路上駐車します。 そこまで交通量の多い道ではありませんが、出来るだけ寄せて邪魔にならないように駐車してください。 GP …
登山・ハイキング

真駒内公園・カタクリの里散策路へ

2019年4月21日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
南区民の緑のオアシス『真駒内公園』は84.7ヘクタールの、札幌市内でも有数の広さを誇る公園です。 公園内はアイスアリーナや屋外競技場などのスポーツ施設もあり、また敷地内には約 …
登山・ハイキング

【加車山】胆振地方の山の展望台

2020年3月10日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
加車山(かしゃやま)は登別市と白老町の境に位置している山で、近くにはカルルス温泉や登別温泉などがあります。 登山道が無いので主に積雪期に登られている山ですが、胆振地方の山々を …