私が企画するツアーで、幌加内・和寒エリアの「三面山」、「丸山」、「擂鉢山」をスノーシューで縦走してきました。
低山ながら魅力あふれる素敵な山々だったので、今回ご紹介したいと思います。
三面山とは
三面山(さんめんやま)とは、幌加内町と和寒町の境界にある標高547mの山です。
名前の由来はその山容で、南斜面、北東斜面、北西斜面から構成されています。
近年はバックカントリーで人気の山となっており、入山者が多い印象です。
丸山とは
丸山(まるやま)は旭川市江丹別と和寒町福原の境界にある標高556.4mの山です。
お隣の三面山と違って訪れる人の少ない静かな山だと思っていたのですが、今回はスノーモービルの方たちと遭遇しました。
山容は名前の通り丸く平坦な目立たない感じです。
擂鉢山とは
擂鉢山(すりばちやま)とは、和寒町福原にある標高335mの山です。
低い標高ながら山名が付けられていて、また意外な事に山頂部は樹木が無く展望に恵まれています。
福原地区の中心部に近い位置にある山なので、周囲の山々の展望台のような印象です。
アクセス
まず最初に登る三面山は、道道48号線の和幌トンネル手前の駐車帯を利用します。
近年はバックカントリーで入山する人が多い為か、駐車場も広く除雪されています。
ルート地図
和寒峠から入山して、三面山⇒丸山⇒擂鉢山と縦走しました。
車を回送してくれる方がいないと歩けない、贅沢なコースです。
GPS計測で累積標高登り610m、下り680m、約9㎞でした。
新潟県・群馬県の谷川岳には「馬蹄型縦走コース」というルートがありますが、今回のルートは「Ω(オメガ)型縦走」と名付けたくなるような、面白いGPSの軌跡になりました。
こちらは広域のルート図。
福原地区の西側の山々を歩いた縦走です。
和寒町福原は山々に囲まれた地区で、古くは「覚礼原野」と呼ばれていました。
福原地区については以前に書いた「伊阿根山」のブログに詳しく書いています。
登山道の様子(2021年1月31日)
この日は登山開始から雪が降っていて、カメラを取り出したのは三面山到着後でした。
そこそこの風があって、雪雲が瞬く間に晴れていきます。
三面山山頂から、これから向かう丸山方面。
まだまだ雲が厚く残っています。
雪庇とアカエゾマツを風よけに使って休憩。
丸山までは尾根伝いに進んで行きます。
振り返って三面山の南斜面を見ると、無数のクラック(ひび割れ)が見えました。
この上に新雪が降ると見えなくなるので、滑る方は注意が必要な時期になってきました。
霞んでいますが、今回の三山縦走の最後にピークを踏む「擂鉢山」。
低い標高ながら、見ての通り山頂部は樹木が無く展望の良い山です。
丸山まではアップダウンをいくつか繰り返して進んで行きます。
三面山までは先行者さんのトレースを利用させてもらいましたが、さすがに丸山方面に行く方はいなく、フルラッセルで頑張りました。
丸山から北西に伸びる尾根の先の標高点487m付近は、アカエゾマツの純林が広がっていました。
札幌の藻岩山より低い場所とは思えない雰囲気があります。
丸山山頂に近づくと、まさかのスノーモービルのトレースが・・・。
ラッセルに疲れていたのもあり、複雑な気持ちでトレースを利用させていただきました。
丸山山頂に到着すると、またまた天気は下り坂へ。
空の様子が目まぐるしく変わっていく1日です。
擂鉢山直下の送電線に付く頃には再び晴れました。
見えるのは標高576mの伊阿根山(左)と標高488mの雲居山(右)です。
雲居山(左)の隣の平坦な稜線が鉄甲山(標高406m)です。
山頂近くに送電線が通っています。
反対方向には最初にピークを踏んだ三面山。
南斜面に良く陽が当たっているのがわかります。
擂鉢山へ向かう稜線から振り返って丸山。
名前の通り丸っこい目立たない山容です。
擂鉢山の山頂は岬の突端のような地形でした。
時間は15時20分、徐々に日が傾いてきて幻想的な雰囲気になってきました。
擂鉢山山頂からは覚礼原野(かくれいげんや)を見下ろす展望台のような山でした。
周囲を山々に囲まれた、雰囲気のある平野が広がっています。
振り返って丸山方面。
こちらはすでに雲行きが怪しい感じになってました。
下山口の道道251号線へ向けて下山します。
擂鉢山下山中、目線の高さに「ヤドリギ」を見つけました。
黄色い実がとてもよく目立ちます。
最後の道路歩き中、やっぱりまたまた天気が荒れてきましたが、無事に最後まで歩ききれました。
深い雪の中、参加者の方々も大変お疲れさまでした。
まとめ
- 低山ながら展望の良さが魅力
- アカエゾマツの森は雰囲気◎
- 北海道でも寒さの厳しい地域で、雪質の良さも魅力的。
【コースタイム】
和幌トンネル駐車場(9:45)⇒三面山山頂(11:20)⇒丸山山頂(13:35)⇒擂鉢山山頂(15:20)⇒道道251(16:30)
※時間は休憩込み、ツアーなのでゆっくり歩いています。
最後まで御覧いただきまして、ありがとうございました。
登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。
顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。
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