登山ガイド

【北斗市 毛無山】晩秋の登山

今回は旧大野町にある毛無山(けなしやま)に登ったので、ご紹介したいと思います。

変化に富んだ登山道で、山頂からの展望も楽しめる素敵な山でした。

毛無山とは

毛無山(けなしやま)は、北斗市(旧大野町)にある標高750.4mの山です。

元々あった「大石の沼」までの散策路に加え、2003年に頂上までの登山道が開削されました。

道中には、吊橋、沢、滝、沼などがあり、変化に富んだ山歩きを楽しめます。

北海道内には7つの毛無山があり、そのうちの1座になります。

また日本全国で見ると、26座もの毛無山(けなしやま・けなしがせん)があります。

アクセス

【駐車場】

函館市と江差町を結ぶ、国道227号沿いに広い駐車スペースがあります。

登山道の入口は、駐車スペースから峠側に少し登った先に入口があります。

【登山道入り口】

国道から登山道の入口へは看板類がありませんが、はっきりとした道がついています。

GPSログ

登山道はほぼ1本道ですが、序盤に桧沢の滝を迂回するようについている旧道コースがあります。

今回は行きは滝経由、下山で旧道コースを利用しました。

登り3時間、下り2時間、標高差541m、片道約5㎞でした。(※GPS計測)

登山道の様子(取材日:202011/18)

まずは駐車スペースから、少し峠側に道路沿いを歩いていきます。

国道の左手方向に、しっかりとした枝分かれ道があります。

砂利道を降りていくと登山道に繋がっています。

今は合併して北斗市(ほくとし)になっていますが、旧大野町時代に作られた看板です。

大野川に架かる大きな赤い吊橋を渡っていきます。

この足場板は冬季間は外されているので要注意です。

落ちないように慎重に橋を渡りました。

わりと古そうな木製の案内看板。

先ほどの教育委員会の看板だと、「桧沢の滝」だったのですが、この看板は「檜沢の滝」で、表記がぶれていますね。

ちなみに、国土地理院の地形図上では「桧沢の滝」になっているので、本記事では「桧」で統一します。

紅葉はほとんど終わっていましたが、色づいた「キバナイカリソウ」がありました。

この植物は名前の通り、黄色の花をつけるのですが、紅葉も黄色だったんですね。

序盤は桧沢沿いについた登山道で、渡渉を繰り返して進んで行きます。

この山は足元の防水対策をしていく方が無難ですね。

すっかり葉も落ちて、登山道が見えにくくなっています。

桧沢の滝が見えてきました。

桧沢の滝、看板ありました。

綺麗な段瀑(だんばく)で、水量は少なめでした。

合目標識は所々に設置されていました。

比較的新しそうな看板です。

まもなく大石の沼へ。

大石の沼に到着。

今は時期的に何もありませんが、春には水芭蕉が咲くようです。

5合目通過。

7合目通過。

ヒグマさんの落とし物がありました。

たくさんのコクワを食べていますね。

ヒグマは消化能力があまり高くないので、食べたものがよく残っています。

ブナの倒木に「ブナハリタケ」を発見。

名前の通り、短い針状の物がたくさんぶら下がっています。

古くから食べられている、香りの高い食用キノコです。

頂上稜線についた登山道、間もなく山頂です。

毛無山山頂に到着。

木立(こだち)に囲まれていますが、片側は展望が良さそうです。

後ろに見える駒ヶ岳をバックに写真を撮れるのは嬉しいですね。

山頂一帯は広く刈払われています。

江戸時代には、箱館と江差を結ぶ街道がこの山頂を通っていた時代もありました。

まずは駒ケ岳方面を見てみましょう。

少し雪の被った「駒ヶ岳」と、北斗市最高峰の「二股岳(ふたまただけ)」が見えます。

あまり目立ちませんが、間に「弥五兵衛岳(やごべえだけ)」という面白い名前の山もあります。

駒ヶ岳から右手に目線を移すと、七飯町にある「横津岳(よこつだけ)」と、函館市にある「袴腰岳(はかまごしだけ)」、「三森山(みつもりやま)」が見えてきます。

今回は残念ながら、横津岳と袴腰岳は雲に隠れて見えませんでした。

袴腰岳の下に見えている緑の広大な敷地は、七飯町にある「城岱牧場(しろたいぼくじょう)」で、山座同定の良い目印になります。

三森山の右手には、「雁皮山(がんぴやま)」と蝦夷松山(えぞまつやま)が見えます。

こちらの2座も登山道のある山です。

海側の景色は「汐首岬」までしか見えず、残念ながら函館山は見えませんでした。

下山は途中まで同じ道を辿り、帰りは旧道コースを歩いてみます。

分岐点には特に案内看板が無いのがちょっと分かりにくかったです。

旧道は桧沢の滝を通らず、尾根上をトラバースするように道がついています。

わりと綺麗な道だったので、歩く人も少なくはないのでしょう。

旧道分岐に到着。

登りの時には気が付かなかった看板がありましたが、何を書いてあるかよくわかりません。

帰りも慎重に足場板の無い吊橋を渡って帰路につきました。

高所恐怖症の方にはオススメ出来ないので、足場板のある時期に来た方が無難ですね。

まとめ

  • 吊橋や滝、沼など変化に富んで楽しい登山道
  • 沢沿いのルートなので、スパッツ着用がおすすめ
  • ヒグマの痕跡もあったので、要注意

なかなかいい山で、楽しい登山でした。

また季節を変えて訪れてみたいと思います。

最後まで御覧いただき、ありがとうございます。

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