秋吉台とは
秋吉台(あきよしだい)とは日本で一番大きいカルスト台地で、山口県の美祢市(みねし)に位置しています。
北東方向に約16㎞、北西方向に約6㎞の広がりがあり、その台地の下には400を超える鍾乳洞があると言われています。
またカルスト台地上にはトレッキングコースが整備されており、四季折々の風景を楽しむことが出来ます。
アクセス
今回は、午前中にカルスト台地の最高峰の龍護峰(りゅうごほう)に登りました。
登山口は秋吉台家族旅行村で、広い駐車場が整備されています。
午後は少し車で移動して、石灰岩が一番たくさん見られるとされる地獄台に登りました。
登山口は長者ヶ森の駐車場です。
GPSログ
まずは龍護峰ですが、家族旅行村を起点に周遊出来るようにコースがついています。
周遊コースで累積標高約530m、距離5.8㎞、所要時間2時間30分ほどでした。
カルスト台地上の最高峰ではありますが、とてもお手軽なコースです。
午後は冠山を経由して地獄台まで登り、帰路は西側のコースを戻る周遊ルートを歩きました。
累積標高290m、距離5㎞、所要時間約2時間でした。
午前に登った龍護峰よりさらにお手軽コースです。
登山道の様子(23/12/05)
序盤は森の中からスタートです。
既に林床にはカルストの石灰岩が露出しています。
所々ですが、看板類もしっかり整備されています。
森の中の道が終わり、広いススキの群落が現れました。
とても快適で歩きやすい道が続きます。
尾根まで登ってしまえば、後はゆるやかな道が続きます。
秋吉台のカルスト台地では、このススキ群落や、ネザサ群落が大部分を占めており、独特の景観を創り出しています。
目的地の龍護峰が近くなってきました。
登りがきつくないので、登山というよりはトレッキング・ハイキングに近い感じです。
龍護峰の山頂に到着しました。
広い場所なので、グループでの休憩にも良さそうです。
ここがカルスト台地の最高峰で標高は425.5mしかありませんが、周囲に樹木が無いので見晴らしの良い山頂です。
今は美祢市(みねし)に合併して無くなってしまった、秋芳町(しゅうほうちょう)の道標も見つけました。
ちなみに、この秋吉台で一番大きい鍾乳洞は、皆さんもご存知の秋芳洞(あきよしどう)です。
同じ「秋芳」ですが、町の呼び名と鍾乳洞の読みが違うので、「しゅうほうどう」と間違って呼ばれることもあるそうです。
龍護峰をあとにして、次の目的地の「西の西山」を目指します。
ススキ草原と石灰岩の風景がとっても素敵です。
カルスト台地上には、「ドリーネ」と呼ばれる窪地が至る所に点在しています。
石灰岩は水による浸食が激しく、鍾乳洞が出来る過程で陥没して穴が形成され、これを「ドリーネ」と呼びます。
写真だと分かりにくいですが、この木の左側にドリーネがあります。
西の西山に到着しました。
地形図には名前の無い山ですが、秋吉台のトレッキングマップには記載されているピークです。
なんでこんなややこしい名前なのかと考えていましたが、地図を眺めているとなんと「西の西山」の東側に別の「西山」がありました。
「西山」の西にあるピークだから、「西の西山」という事でしょうか。
家族旅行村まで下山後、車で移動して次は地獄台へ向かいます。
長者ヶ森の駐車場からスタートです。
最初は車道のような道が続きます。
長者ヶ森が見えてきました。
カルストの草原地帯にあるポツンとした小さい森です。
森の中に入る道がありました。
思ったより広くて快適です。
ほこらと紙垂(しで)と注連縄(しめなわ)。
この長者ヶ森は秋吉台唯一の原生林だそうです。
次は冠山へ向かいます。
あちこちで見られるドリーネ(窪地)。
ネットで見ると、過去にはこのドリーネから鍾乳洞に落ちて死亡事故になった事例もあるそうです。
歩道近くにもドリーネはたくさんありましたが、ロープや鉄線で近づけないようになっています。
冠山山頂です。
そこそこ広くてベンチもあります。
冠山をあとにして、地獄台への登り。
トレッキングマップによると、この辺りが一番石灰岩が見られるとの事でした。
地獄台到着です。
こちらは狭くて道の草刈りもほとんどされていなく、少し分かりにくい道と山頂でした。
まとめ
- カルスト台地特有の特徴的な風景が楽しめる
- 普段から登山をしている人にとっては、とてもお手軽なコース。
- 標高が高い山が登れない時期に楽しめるのでちょうどいい低山
日本最大のカルスト台地は景色の広がりも良く、気持ちの良いトレッキングが楽しめました。
秋芳洞(鍾乳洞)の観光だけではもったいないので、歩くのが好きな方はぜひ観光とセットにしてみてはいかがでしょうか。
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