小樽の赤岩山は、アクセスの悪い北海道の山々の中でも、路線バスを利用して縦走することが出来る貴重な山です。
標高が低いのでオススメの時期は春で、白い積丹岳と綺麗な海を眺めながらのトレッキングは満足すること間違いなしです。
そんな小樽の『赤岩山』を今回はご紹介いたします。
アクセス
今回はJR小樽駅を起点として、オタモイ唐門側からの祝津側への縦走コースをご紹介します。
JR小樽駅前の郵便局前にバス停から、中央バスおたもい線『おたもい交番』で下車して、登山口までは約700m、11分程、@220円です。
トイレと駐車スペースがあります。
祝津側の入口はホテルノイシュロスの奥にあります。
今回は唐門側からこちらの祝津側に縦走して、帰路は『おたる水族館』からバスでJR小樽駅へ帰りましたが逆コースでも問題ないと思います。
バスは1時間に3本ほど、@220円でした。
散策路の様子(調査日2019/4/14)
唐門側の登山口には、『ニセコ積丹小樽海岸国定公園』のコース看板が設置されています。
約5.5kmの縦走コースで、赤岩山、下赤岩山を経由して祝津に下山します。
登り始めてすぐ、『オタモイ唐門』が見えてきます。
この時期はまだ木々も芽吹いておらず、明るい林の中のトレッキングとなりました。
鳥の羽が落ちていました。キツネあたりに襲われたのでしょうか。
この羽はアカゲラかコゲラのどちらかだと思います。
まだ花の時期には少し早いと思っていましたが、いくつかの花が見られました。
写真のエゾエンゴサクは花色にも変異があって、比べて観察する楽しみがあります。
後日(2019/5/5)来た時には、白花の個体も観察できました。
ナニワズが黄色い花を咲かせていました。
青い海をバックに花を撮れるこのロケーションが最高です。
この時のカタクリはまだ出始めでした。後日(2019/5/5)訪れた時にはカタクリの群落が楽しめました。
登山道の途中に、『出羽三山神社』があります。
テーブルとベンチが設置されているので、ひと休みにピッタリです。
出羽三山神社のあたりから、小樽の『塩谷丸山』が綺麗に見えました。
神社から先は標高差200mの顕著な登りがあり、コース中1番の急登になります。
可愛らしい『二次林』の手作り看板がありました。
案内標識が少ないルートなので、このような解説は嬉しいですね。
登りが終わると、残雪が出てきました。
一部ルートが不明瞭な箇所が出てくるので、自信の無い方は4月下旬以降の登山が良いと思います。
芽吹き出しのバイケイソウがありました。
ノリウツギのドライフラワーがありました。
飾り花の透け感が良いですね。
赤岩山山頂の鉄塔群を横目にしばらく進むと、ベンチのある『赤岩山展望台』に到着しました。
綺麗な海と白い山々、この景色を見るだけでも来た価値があると思います。
アップにして山座同定してみました。
とても登頂意欲のそそる積丹山塊ですが、夏道の登山道がついているのは積丹岳だけです。
雪渓の上がとても汚れている場所がありました。
少し周りを調べると、海岸の土が露出している箇所があり、海風で吹き上げられた土が原因のようです。
ボロボロになった『保険保安林』の看板がありました。
保険保安林は17種類ある保安林の中の1種類で、林野庁のサイトで以下のように記載されています。
森林の持つレクリエーション等の保健、休養の場としての機能や、局所的な気象条件の緩和機能、じん埃、ばい煙等のろ過機能を発揮することにより、公衆の保健、衛生に貢献します。
出典:林野庁HP http://www.rinya.maff.go.jp/j/tisan/tisan/con_2_2_3.html
赤岩峠に向けて、トドマツの針葉樹林の中を下ります。
日の差し込まない樹林帯は特に雪渓が多く残っていました。
赤岩峠に到着しました。
トイレと駐車場、案内看板があります。
白龍神社を横目に、標高差100m程の下赤岩山へ向けての登りです。
ここからのルートは、赤岩らしい奇岩を見ながらの快適なトレッキングです。
青い海と断崖絶壁を満喫できるコースです。
下赤岩山から少し進んだところに、お地蔵さんが立っているテラス状の岩があります。
小さいはしごを登ると、そこには絶景が待っていました。
眼下には青い海が広がり、ホテルノイシュロスと日和山灯台が見えました。
反対側には窓岩が見えました。
下赤岩から祝津側にしばらく下った途中に、鳥居が立っています。
こちらは『白龍体内巡り』コースの入口になっています。
ホテルノイシュロスが近くに見えてくると、まもなくゴールです。
祝津側の登山口にも、案内看板が設置されています。
登山口から小樽水族館前のバス停までは約850m、12分程です。
小樽水族館からJR小樽駅前行きのバスは1時間に3本ほど出ています。
まとめ
・4月中旬ではルート上に雪が残っている場合があるので、4月下旬以降にしましょう。
・路線バス利用でリーズナブルに縦走できる。
・展望台からの白い積丹岳が見られる春の時期がおすすめ
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