今回は山鳥峰と南岳をご紹介したいと思います。
豊羽鉱山エリアには、登山対象の冬山が多く、美比内山や大沼山、千尺高地から長尾山、無意根山など山々にかこまれたエリアになります。
南岳と山鳥峰の山頂自体の展望はイマイチですが、ルート上の開けた場所から余市三山を始めとした展望を楽しめる、良いコースでした。
山鳥峰とは
山鳥峰(やまどりほう)は、余市岳から派生する尾根上のピークで、三等三角点「山鳥峰」(879.55m)が設置されている事が山名の由来です。
国土地理院の地形図には名前の記載がありませんが、三角点名がそのまま山名として呼ばれています。
南岳とは
南岳(みなみだけ)も同じ、余市岳から派生する尾根上にある、標高982.9mのピークです。
こちらも三等三角点が設置されており、点名は「嶽南」。
南岳の名前も点名に由来するものだと思いますが、「嶽南」という点名も、余市岳の南にあるという意味に解釈出来ます。
アクセス
豊羽鉱山へ向かう、道道95号線沿いの駐車スペースを利用します。
この道はあまり広くなく、また豊羽鉱山関係のトレーラーなどの大型車両も通行しますので、路上駐車で迷惑をかけないように配慮が必要です。
ここから道路を少し歩いて、山鳥峰林道へ続く橋を渡って入山します。
こちらが入山ポイント。
白井川を渡る橋が架かっています。
除雪状況次第では、この橋の手前にも1台ほどは停められる事もあります。
GPSログ
今回歩いたのは1月の3連休明けで、トレースが残っていたので利用させていただきました。
登山口から山鳥峰まで登り1時間40分ほど、山鳥峰から南岳まで登り1時間ほどで歩けました。
登山口から南岳まで片道約5.5㎞、標高差約520mでした。
主稜線まで上がるルートはいくつかありますが、今回利用したルートは藪も少なく、山スキーにもオススメです。
登山道の様子(取材日:2021/1/12)
駐車スペースから200m程西側へ歩いて、白井川にかかる橋を渡って山鳥峰林道へ進みます。
白井川を越えていきます。
山鳥峰林道の看板。
登りはどの尾根を使っていこうかと色々考えていましたが、トレースがあった北側に伸びる林道を利用する事にしました。
所々、ピンクテープがつけられていました。
けっこう登られている山なんですね。
主稜線に到着。
ここからはあまり急な登りも無い稜線歩きが始まります。
振り返るとやや霞んで見えた定山渓天狗岳。
どの季節に見てもかっこいい山です。
尾根沿いを進んで行きます。
前日か数日前か分かりませんが、ラッセル跡が残っていて助かります。
徐々に青空の面積が増えてきました。
もう少し晴れれば、周囲の山々も見えそうな感じです。
山鳥峰(879.55m)へ到着。
しっかりとした山頂看板が取り付けられていました。
雲で山々の展望が見えませんが、このポイントは下山の時に晴れました。
尾根上には所々開けた箇所があります。
ここはスノーモービルの跡がたくさんあって、ちょっと残念でした。
まるで岩のような塊の雪が乗っかったダケカンバがたくさん見られました。
落ちてきたらとっても痛そうです。
このダケカンバも雪が重そう・・・。
まもなく山頂です。
南岳(982.9m)の山頂へ到着。
ここはあまり展望が無く、探しましたが山頂看板も飛ばされたのか見つけられませんでした。
風もない穏やかな日だったので、昼食を取って下山します。
下山中は雲が晴れてきて展望が楽しめました。
とても存在感のある無意根山と、その手前の稜線にある長尾山、千尺高地が見られます。
定山渓天狗岳と烏帽子岳、神威岳も見えます。
これらの特徴のある山は山座同定が容易で助かります。
青空が映える定山渓天狗岳。
何度見てもかっこいい山です。
定山渓天狗岳の左奥には迷沢山、左に通称ヒクタ峰と呼ばれる1083峰。
手前の白い雪崩斜面が目印の目立たない山は毒矢峰。
肉眼では気づきませんでしたが、先ほどの写真をアップにすると手稲山山頂の電波塔が映っていました。
山は見えていませんが、少し高い位置にある電波塔だけ見えている、奇跡の映り込みですね。
余市岳、朝里岳、白井岳は「余市三山」と呼ばれ、このように結構間近に見る事が出来ます。
朝里岳の山頂は厳密には見えていないのですが、1263m、1290mピークの後ろあたりにあるはず。
余市岳~朝里岳間の平坦地は通称「飛行場」と呼ばれ、吹雪くと迷いやすいポイントで有名です。
こんなに天気が良かったら、余市岳のあの斜面を滑りに行きたかったなー・・・なんて思いながらのんびり展望を楽しみました。
登りには展望が無かったポイントも帰路はこの通り。
同じ山でも景色が見えているか見えていないかで印象はガラリと変わりますね。
まとめ
- 余市三山、定山渓天狗岳の展望が良好。
- 今回のルートは藪が少なく、山スキーでもOK
- 1日で2座登れるお得感あり
最後まで御覧いただきまして、ありがとうございました。
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