ツクバネソウとは
名称:ツクバネソウ(衝羽根草)
学名:Paris verticillata
分類:シュロソウ科 ツクバネソウ属
高さが20~40cmになる多年草です。
分布は北海道~九州で、分布は国内のみとなっています。
名前の由来
ツクバネとは衝く羽(羽子)で、 花や実の形が羽根つきの羽(羽子)に似ているところが由来となっています。
ツクバネソウの特徴
こちらはつぼみの時期のツクバネソウ。
柄の無い葉が4枚(時に5~6枚)輪生するのが特徴です。
花は緑色~淡黄緑色で、写真の個体はほとんど葉の色と変わらない花色ですね。
大きな葉は目立ちますが、花は小ぶりで、花色も緑なので地味な印象です。
がく片は4個、雄しべは8個、花柱は4個で構成されています。
子房は緑色、葯隔(やくかく)は突き出ないと書いたのは、良く似たクルマバツクバネソウとの違いです。
またツクバネソウの花柱の色は、個体差もありますが赤茶~茶色のものがあり、ほとんど地味な色で構成されている花の中では良く目立って見えます。
森の中、スポットライトの様な木洩れ日が当たっていた「ツクバネソウ」です。
この葉の質感と葉脈の感じが、個人的には好きです。
果実期のツクバネソウです。
緑色だった子房は膨らんで、黒い液果となります。
果実の下に見える、先の尖った赤いものは、雄しべの花糸が膨らんだものです。
果実が取れた後です。
なぜこのように赤く変色して、根元が太くなるのか不思議ですね。
クルマバツクバネソウとの違い
良く似たクルマバツクバネソウとの違いは、下記のページに記載しました。
書いているうちにあまり似ていない気がしてきましたが、ご興味のある方は御覧ください。
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