普段から登山ガイドとして、たくさんの方々のガイドをさせてもらっていますが、お客様とお会いする度に、とても人生を楽しまれているといった印象を持ちます。
単純に登山は楽しいのですが、それ以外のこんなメリットもあるんだよ、ということを今回はご紹介したいと思います。
「登山を趣味としていない高齢者」の方にも是非読んでもらい、登山を始めるきっかけになってくれれば嬉しいです。
幸福度は物より体験の方が高い
アメリカのコーネル大学のトーマス・ギロヴィッチの研究で、物を買うことより、体験・経験を買うことの方が幸せを感じる事がわかりました。
Thomas Gilovich他著:A wonderful life: experiential consumption and the pursuit of happiness
・物を買っても幸福度が長続きしない
・購入後、より価値のあるものが欲しくなる可能性がある
・物には価格やグレード差があるので、他人と比べてしまう。
・体験は他人に奪われないし、他人の体験の価値と比較しにくい
・体験は幸福度が長続きする。体験前のワクワク感から、体験後の思い出まで
・体験はあなたと一部として、価値になる
同じお金をかけるなら、物より新しい体験にお金をかける事で、より楽しく幸福度の高い人生を送れるということですね。
登山は体験そのものであり、日本列島は山が多く、数えきれないほど登山対象の山が多くあります。
未踏の新しい山へ登る経験・体験は、あなたの人生を豊かにしてくれるでしょう。
新しいことへのチャレンジは脳に良い
米国のマサチューセッツ総合病院の「ブラッドフォード ディッカーソン」のチームは、年齢は60~80歳と高齢だが、思考力は20~30歳代の若者のレベルを維持している「スーパーエイジャー」の研究をしており、新しい事へチャレンジすることが脳の活性化につながると言っています。
5 Ways to Maintain a Youthful Brain(マサチューセッツ総合病院 2017年10月17日)
脳は加齢と共に衰えていくので、意識的に何か新しいことへチャレンジする必要があります。
・未踏の山へ登りに行きましょう。
先ほどの内容と重複しますが、日本には登山対象の山がたくさんあるので、せっかく登るのであれば新しい山へ行きましょう。
・スマートフォンを積極的に利用しよう
スマートフォンは使い方が解らないという方が高齢者の方も多いと思いますが、この機会にチャレンジしてみましょう!
天気予報を見たり、情報収集したり、ツアーの予約をしたり、GPS機能もあったりと、とても便利です。
・新しい登山用品にチャレンジ
新しい道具を使ったり、使い方を工夫することもチャレンジの一つになると思います。
登山で鍛えられる下半身
登山は全身運動ですが、特に下半身の大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、ハムストリングス、大殿筋(だいでんきん)、ふくらはぎなどが良く鍛えられます。
加齢と共に衰える下半身の筋肉を鍛える事で、転倒防止予防になります。
またふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれ、重力で下半身にたまった血液を心臓に戻すポンプの役割をしています。
まとめ
以上のことから、脳の老化防止や、筋肉トレーニングになり、また幸福度も上がり、登山一つで豊かな老後生活を送れるといっても過言ではないと考えているのですが、いかがでしょうか。
近年は老後2000万問題なども取りざたされていますが、病院にかからないよう健康寿命を延ばし、楽しく過ごす選択肢として「登山」を始めてみませんか?
【ランキングに参加しています。面白かったらクリックお願いします!】
登山・キャンプランキング
登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。
顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。
もしよろしければ、一緒に山歩きを楽しんでみませんか?