円山地区の北側に、札幌市内では珍しいベニバナトチノキの並木が広がっています。
このベニバナトチノキ並木に面したマンションに4年間ほど住んでいた事があって、今でもたまに訪れたくなるお気に入りの場所です。
森林インストラクターになってからは初めて、久しぶりに懐かしの並木道を訪れてみる事にしました。
もくじ
円山のベニバナトチノキ並木とは
札幌市中央区にある、「札幌龍谷学園高等学校」の正面から東西に伸びる通りで、北2条西20丁目から西22丁目にかけてベニバナトチノキの並木が広がっています。
地下鉄でのアクセスは、東西線の西18丁目か西28丁目から徒歩で12分程です。どちらの駅から歩いても、さほど距離は変わりません。
車通りも少なく、住宅街の中の閑静な通りです。
ベニバナトチノキの日陰で、路上駐車のドライバーが一休みしている光景も良く目にする場所です。
見頃の時期
5月末頃から6月上旬頃まで見ることが出来ます。
今回訪れた2019年は5月25日は満開でした。記録的な猛暑で、翌日の26日は佐呂間で39℃を記録した例年より暖かい年です。
例年より1週間以上見頃が早い印象です。
ベニバナトチノキとは
【ベニバナトチノキ(学名:Aesculus turbinata Blume 英名:Japanese Horse Chestnut)】
北米原産のアカバナトチノキと、ヨーロッパ原産のセイヨウトチノキの雑種で、人工的に掛け合わせて作られた品種です。
詳しい起源はわかってはいませんが、最初に現れたのは1820年より前のドイツだと言われています。
日本では大正時代から街路樹として植えられ始めたそうです。
樹高は20~25m程で、トチノキより少し小さい印象です。
こちらは在来種のトチノキで、クリーム色の花を咲かせます。
樹高は20~30m程、自生地では渓流沿いなどの肥沃で適湿な場所に生えています。
札幌では植栽のものはありますが、近郊の山には自生しておらず、道内での分布は西南部以南になります。
注目はくっきり見える接ぎ木跡
樹皮を見ていただくと、上下を境に色が変わっているのがお分かりいただけるでしょうか?
これは「接ぎ木」と呼ばれる方法で作られた個体に見られる接ぎ木跡で、色の白い台木(下)がトチノキ、色の濃い穂木(上)がベニバナトチノキとなります。
ベニバナトチノキは人工的に作られた雑種の為、結実しないか、しても不稔(正常に発育しない)となります。
その為、上記のような接ぎ木による無性生殖で増やす方法が取られます。
札幌市内では、ライラックの花も良く見られますが、このライラックもイボタノキを台木にして接木されているものが多く見られます。
上の写真は1本の木からベニバナトチノキの赤い花とトチノキの白い花を咲かせています。
なんだかおめでたい感じの木ですが、これは台木の芽欠きを怠って、トチノキの芽が大きくなってしまった為に見られる現象です。
台木はトチノキにしか栄養を送らず、いずれベニバナトチノキは衰弱していってしまうことが予想されます。
元円山住人の周辺のオススメ店
歩くだけでも楽しい円山散歩。
個人的におすすめのお店をご紹介いたします。
パティスリーシイヤ
マカロンが有名なお店で、ベニバナトチノキ並木からも200m程の距離で、立ち寄りにピッタリです。
小さいながら、イートインスペースと駐車場があるのが嬉しいポイントです。
生パスタ専門店レヴァーロ
ここの生パスタは本当に美味しいです。
個人的には海鮮系のパスタがおすすめです。
リタルコーヒー
西28丁目駅から数分の距離で、ゆったりとした店内と上質な珈琲を楽しめるカフェです。
私のイチオシはアロマブレンドです。
胃酒屋 串夢鳥
西28丁目駅すぐ近くの焼き鳥屋さんで、リーズナブルに楽しめる居酒屋です。
私の元バイト先でもあります。
炭焼胃酒屋丸二
西18丁目の1番出口から徒歩5分程、焼き鳥ベースの居酒屋です。
先ほど紹介した「串夢鳥」から独立した店長が開いたお店です。
最後に
ベニバナトチノキ並木の鑑賞と周辺のお店を楽しめるおすすめの休日お散歩コースです。
ぜひベニバナトチノキの咲く頃に訪れてみてはいかがでしょうか。
【ランキングに参加しています。面白かったらクリックお願いします!】
登山・キャンプランキング
登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。
顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。
もしよろしければ、一緒に山歩きを楽しんでみませんか?