登山ガイド

【累標山~八内岳~木無山】早春の積丹半島、低山縦走

とても天候に恵まれた中、積丹半島の付け根に位置する累標山から、八内岳、木無山と縦走してきました。

見られた展望やルートなど、詳しく紹介していきます。

累標山とは

累標山(るべしべやま)は、仁木町と共和町の境界に位置する標高793.1mの山です。

山頂には麓からも良く目立つ反射板が2基あり、また三等三角点「累標岳」が設置されています。

八内岳とは

八内岳(やちないだけ)は、古平町と共和町の境界に位置する標高943.6mの山です。

積丹半島の付け根に位置し、山頂からは360度の大展望が楽しめます。

木無山とは

木無山(きなしやま)は、共和町にある標高725.1mの山です。

文字通り山頂部は木が少なく、形の良いピークは麓からも良く目立ちます。

アクセス

【入山口】

今回は稲穂トンネルの共和町側から入山し、累標山⇒八内岳⇒木無山と歩きました。

除雪車の転回場になっているので、降雪時や積雪期に駐車する場合は配慮が必要です。

【下山口】

下山は共和町の除雪最終地点へ。

あまり広くなく、駐車出来ても1~2台程度です。

GPSログ

全行程7時間30分、歩行距離13.4㎞(GPS計測)でした。

登りの累積標高差は約1050mを超えるので、そこそこ歩きごたえがあります。

登山の様子(2023/3/19)

稲穂トンネルから最初は林道を歩き、取り付きやすそうな沢型から尾根を目指して歩きます。

尾根まで上がってしまえば、あとは快適な稜線歩きです。

快晴の天気の中、標高を上げていきます。

この日の共和町は最高気温8.5℃、強い日射に雪面も緩んできます。

標高を上げていくと、周囲の展望が良くなってきました。

この辺りの山は夏の登山道が無いので、新鮮な角度からニセコ連山を眺める事が出来ます。

山頂直下は広い尾根歩きで、とても気持ち良かったです。

ニセコ連山の横には、存在感抜群の羊蹄山が綺麗に見えていました。

ちょっと見やすいように色味を加工しましたが、羊蹄山の左には尻別岳、さらに左には胆振管内最高峰のホロホロ山と、徳舜瞥山が見えていました。

こちらは余市町方面。

左側にある海に突き出す特徴的な山容は「シリパ山」です。

右奥には増毛山地の山々も見えていました。

【シリパ山(尻場山)】登山口までのアクセス、見所などまとめ札幌からも近い余市のシリパ山の登山は、登るなら絶対春がおすすめだと断言できます。春の足慣らしに最適な距離、見事なスプリングエフェメラル(春植物)、後志自動車道が余市ICまで延伸して、アクセスしやすくなったシリパ山をご紹介いたします。...

羊蹄山の右には、有珠山とウィンザーホテルが見えています。

現地を歩いている時には、有珠山ではなく伊達紋別岳あたりかなと思っていましたが、こちらは羊蹄山の真後ろで隠れていました。

中山峠周辺の山々も見えていました。

無意根山は良く目立つので、良い目印になります。

累標山の山頂にある反射板が見えてきました。

広い台地のような尾根歩きはとても気持ち良かったのですが、この日は少し風が強めでした。

風よけ出来る地形が少ないので、強風時は要注意です。

ニセコ連山が端っこまで綺麗に見えています。

アップで見てみましょう。

岩内町の熊野山から目国内岳まで、ニセコ連山の西側を構成する山々が綺麗に見えています。

その奥には、島牧村にある狩場山も姿を現してくれました。

目国内岳から新見峠を挟んで、シャクナゲ岳からニセコアンヌプリまで。

連日気温の高い日が続いていますが、さすがにニセコエリアはまだまだ真っ白です。

累標山の山頂に到着です。

看板類は無く、ピンクテープが目印。

稜線の奥に、積丹岳(右)と余別岳(左)のピークが見えました。

積丹半島の奥側の展望は、八内岳山頂までお預けのようです。

写真左奥に見えている八内岳の山頂を目指して出発します。

この日は雪も固く、動物類の足跡がくっきり残っていて良く観察出来ました。

これはエゾユキウサギの足跡です。

強風を避けて、トラバースしながら進んで行きます。

八内岳の山頂手前から、札幌市最高峰の余市岳、市内2位の無意根山、市内3位の中岳が良く見えました。

八内岳の山頂に到着です!

遮るものの無い、素晴らしい展望が広がっていました。

積丹半島の主峰達が見えてきました。

積丹岳や余別岳は綺麗な山容で、遠くからでも認識しやすい山です。

景色を堪能した後は、木無山に向けて下山していきます。

山頂直下の気持ち良い斜面を下っていきます。

急斜面では全層雪崩の時期になりました。

雪庇の上を歩く時や、崖斜面では注意が必要です。

振り返って見た八内岳です。

どっしりとした山容で、なかなか存在感があります。

まもなく木無山山頂に到着です。

木無山の山頂に到着すると、急に雲が出てきました。

下には協和ダムが見えています。

木無山の下山、積雪の薄い尾根上は雪が無くなり始めていました。

なんとか残雪を繋いで下山出来ました。

下山すると綿毛が綺麗なネコヤナギが。

すっかり気温も上がって春の様相です。

まとめ

  • 登山道の無い山域なので、景色が新鮮!
  • 尾根上は強風を避けられる場所が少ないので、要注意。
  • 岩内町・共和町は日本海側のわりには積雪量が少ないので、春遅くに歩く場合は注意しよう。厳冬期は季節風が強めです。

最後まで御覧いただき、ありがとうございました。

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