登山ガイド

【ホロホロ山】お手軽な登山で絶景が楽しめる山

ホロホロ山は伊達市と白老町の境界に位置しており、お手軽な登山で展望が楽しめる山です。

今回は展望の良い日に登る事が出来たので、ご紹介したいと思います。

ホロホロ山基本データ


ホロホロ山(ほろほろやま)は標高1322mの山で、胆振管内の最高峰となっています。

上の写真の左のピークがホロホロ山で、右のピークは1260峰(オロオロ山)です。

お隣の徳舜瞥山(とくしゅんべつやま)とセットで登られることも多く、「ホロホロ・徳舜」とセットで呼ばれる事も多いです。

この変わった山名はアイヌ語由来で、甚だ大いなる川という意味の「ポロポロ・ペッ」からきています。

アクセス

ホロホロ山に登るには、大滝側から徳舜瞥山経由で登るルートと、白老町側から登るルートがあります。

今回は白老町側から登る「白老コース」でご紹介したいと思います。

白老町と伊達市大滝を結ぶ道道86号線沿いに、登山口へ通じる林道の入口があります。

出典:google map

地図上の地点から約4.5㎞砂利道の林道を20分ほど走ると、登山口に到着します。

なお、登山口にはトイレが無いので、事前に済ませてから向かいましょう。

白老町側から来ると「ホロケナシ駐車公園」、大滝側から来ると「三階滝公園」が最寄りのトイレになります。

GPSログ

片道約3㎞、標高差698m、登り2時間30分程のコースになります。

序盤の4.5合目までに、沢の渡渉が2か所ほどあります。

登山道の様子(取材日:20/10/27)

道道から20分程砂利道を走ると、登山口に到着します。

入口には立派な金属製の入林BOXが設置されていました。

白老山岳会によって良く整備された登山道でした。

登山道整備に携わってくれた方たちに感謝しながら登りましょう。

序盤は砂防ダムを右手に見ながらの登りです。

スタートしてすぐの「オッカヨの沢」。

アイヌ語で若い男という意味らしいです。

このように解説付きなのはありがたいですね。

渡渉の水量はそこそこ、気を付けて登ります。

渡渉してしばらく進むと古くなった1合目の看板を発見。

仲良く並んで生えてるエゾマツ(左)とアカエゾマツ(右)がありました。

この2種類の幹の違いは写真で伝わるかな?

若干アカエゾマツの方が赤みを帯びています。

ウムレクの松(夫婦の松)はトドマツとエゾマツの夫婦でした。

2回目の渡渉、ピリカの沢が出てきました。

こちらの方が若干水量が多かったです。

渡渉が終わり、しばらく登ると林道との交差点になります。

この場所が四.五合目で、休憩場所にピッタリです。

1990年に作られた看板、なかなか風情がありますね。

良く整備された登山道をどんどん登っていきます。

なかなか目指す山頂が見えてきません。

ホクサッペの松は切り株になっていました。

ヌペルーラン(涙坂)の登り。

登るにつれて少しづつ展望が見えてきました。

お近くの989m峰の向こうに見えた風不死岳と樽前山。

標高が上がるにつれて周囲の展望が楽しみになってきます。

マチャッペの松(男やもめ)。

馴染みの無い「男やもめ」というのは、妻を亡くして再婚しない男性の事を指す言葉だそうです。

このマチャッペの松からは、ちょうど遮る樹が無く、支笏湖方面の展望がスッキリ見えます。

ここは休憩場所にもいいのですが、少し登った先にも広い休憩場所があるので、ここはスルー。

七合目に到着。

「自然の大作 ホロホロの桜」という看板が出迎えてくれます。

これはチシマザクラですね。

この七合目は「タツニタイ展望台」と呼ばれています。

適度な広さもあるので、休憩場所にピッタリです。

山頂から続く稜線が見えてきましたが、なかなかホロホロ山本体が綺麗に見えません。

「かんなりのかんば」

どうやら雷に打たれたダケカンバのようです。

この辺りから数日前に降った雪が残ってました。

かんなりのかんばで九合目。

山頂はもうすぐです。

「花一輪 われらが道しるべ」

素敵なメッセージの看板です。

ホロホロ山頂に到着です。

ここからは360度の展望が楽しめます。

まず目に飛び込んできたのは「羊蹄山」です。

少し山肌が白くなっていますね。

写真左の近くに見えている山は徳舜瞥山(1309m)で、ホロホロ山の山頂から1時間程度で往復出来ます。

次は札幌方面の山々をアップで見てみましょう。

左から、札幌市最高峰の余市岳(1488m)と札幌市2位の無意根山(1460m)、札幌市3位の中岳(1387m)が仲良く並んで見えます。

また定山渓天狗岳もここからは綺麗に見えますね。

先ほどの展望から右へ移り、今度は烏帽子岳や札幌岳、狭薄山などが見えてきました。

手稲山も見えるかなと思ったのですが、地形図を確認するとちょうど烏帽子岳の裏だったので見えませんでした。

烏帽子岳と定山渓天狗岳の間の平らな稜線は、標高1,000m程の地形が続く迷沢山(まよいさわやま)の辺りです。

さらに右に移り、支笏湖畔の漁岳が見えてきました。

空沼岳は漁岳に隠れて、残念ながら見えません。

白老三山の向こうに、支笏湖と恵庭岳、イチャンコッペ山などが見えます。

恵庭岳はどこから見ても迫力がありますね。

イチャンコッペ山の右手には支笏湖の紋別岳があります。

風不死岳や樽前山も綺麗に見えました。

今度は方角を変えて、ニセコ方面の展望へ。

羊蹄山からニセコ連山が綺麗に並んで見えました。

手前にはルスツリゾートのある橇負山(そりおいやま)や貫気別山(ぬきべつやま)があります。

スキー場の山は良く目立ちますね。

貫気別山の左手にひと際尖った山容の昆布岳(こんぶだけ)が見えます。

この山はどこから見ても目立ちますね。

今度は洞爺湖方面の展望へ。

洞爺湖と有珠山、ウィンザーホテルなどが目立って見えます。

ちなみに引きで見るとこんな感じです。

胆振管内の主要な山々ももちろん見えます。

オロフレ山や来馬岳、奥には室蘭岳まで見えました。

最後に登って来た登山道方面に見えている1260峰。

道央道の高速道路の走行中などから良く目立って見えるややこしいピークです。

最近、ネット上ではだれが名付けたのか、通称「オロオロ山」と呼ばれています。

たっぷり展望を楽しんで、下山しました。

下山後、登山口にある駐車場の裏手を見ると、川へ降りる道が付いていて、さらにたわしも用意されていました。

登山靴やスパッツを洗うのに利用させていただきました。

地元の山岳会の愛情を感じる山です。

今回は葉の落ちたさみしい時期に来てしまいましたが、また再訪したいと思える山です。

まとめ

  • 登り2時間~2時間半程度で、登山道も良く整備されていて、初心者の方にもオススメ
  • 序盤で渡渉が2か所あるので、足元を濡らさないように注意しよう
  • 晴れていたら展望が楽しめる山です。ぜひ当ブログの写真をスマホに保存してから登りましょう。

最後まで御覧いただきまして、ありがとうございました。

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