道内最古の一等三角点を尋ねて、古部にある丸山に登ってきました。
一等三角点らしい展望の良さを楽しめましたので、今回ご紹介したいと思います。
古部丸山とは
丸山は函館市にある標高691mの山で、他にたくさんある丸山と呼び分けるために、「古部丸山(ふるべまるやま)」と呼ばれています。
古い地図を見ると、丸山の山頂は椴法華村(とどほっけむら)、尻岸内村(恵山町)、尾札部村(南茅部町)の境界となっていましたが、今は全て市町村合併で函館市になっています。
SNSで教えてもらったのですが、椴法華や古部の方は、昔遠足で丸山方面へ行ったとのお話を聞きました。
山頂までの登山道はありませんが、山頂の近くまで林道が通っているため、夏でも短い藪漕ぎで山頂まで行くことが出来ます。
今回は積雪期にスノーシューで山頂へ行きました。
道内最古の一等三角点
明治29年7月に北海道で最初の三角点が道南の三座に設置されました。
3つの中でも古部丸山に設置されている一等三角点(点名:古部岳)が一番古く、明治29年7月4日が選点日です。
その他の2座は、大千軒岳(点名:千軒岳)が明治29年7月18日、八幡岳(点名:八幡岳)が明治29年7月23日。
アクセス
絵紙山町の国道278号、上記のポイントから林道に入り、北上していきます。
途中で大きく林道がカーブする箇所に車を停めて、そこから歩いて出発しました。
GPSログ
積雪が少なく林道が歩きやすかったので、行きは標高点451まで林道を歩き、451から先はスノーシュー装備で山頂へ。
下山は451から南に伸びる尾根を使い、最短ルートで戻りました。
往復約8㎞、歩行時間4時間20分でした。
登山の様子(2023/1/4)
林道を車で走っていると、途中で「ここから施業道」の看板があります。
ここから先は事業用で車両の進入が禁止されているので、空いているスペースに車を停めて出発します。
最初は林道を歩いていきます。
雪が少ないのでしばらくはツボ足で進めそうです。
雪が少なく、ネズミの足跡やキツネの足跡がくっきり残っています。
この日は冬型の気圧配置で、朝出発した時に函館市内は吹雪だったのですが、太平洋側のこの周辺は良いお天気でした。
林道の途中で1か所沢の渡渉がありました。
飛び石で問題無く通過出来ます。
林道の途中から見た古部丸山の山頂です。
雪が少なくて心配でしたが、上部はスノーシューで歩けそうです。
恵山や海向山も近くに見えています。
標高点451からスノーシューを履き、596を経由して山頂へ進みます。
596ピークにかけては、一直線に木が生えていない箇所がありました。
道の名残りなのか、いくつか古い鉄のワイヤーが落ちていました。
登りきると、正面に真っ白な古部丸山が見えました。
紅葉や花の時期には来なさそうですが、まわりはサラサドウダンの木が多く生えています。
サラサドウダンの木をフレームにして、恵山と海向山をパチリ。
なかなか良い景色が広がっています。
写真だと山頂まで気持ちよく歩けそうに見えますが、591からコルにかけての下りが藪っぽくてなかなか歩きにくかったです。
分かりやすい尾根道なのに、センスの無いピンクテープがいっぱい付けてあって少し興ざめしました。
最後の登りです。
古部丸山山頂へ到着です。
これが道内最古の一等三角点。
それでは展望を見て行きましょう。
登りも良く見えていた恵山と海向山は、椴法華村を挟んで反対側に見えます。
亀田半島ではそこそこ目立つ三枚岳。
名前の由来が気になりますが、良くわかりませんでした。
七飯町にある横津岳と、函館市にある袴腰岳、三森山が綺麗に見えました。
こちらも丸山と並んで、良くある山名の毛無山です。
今日は日本海側は雪雲に覆われてしまっていますが、これだけの展望が見られれば大満足です。
お昼休憩して、下山しました。
下山途中、海から巨大な雲が湧くような光景がいくつか見られました。
これは巨大な「気嵐(けあらし)」呼んでいいのでしょうか。
まとめ
- 雪が少ない地域!
- 冬型の気圧配置の影響を受けにくい。
- 展望バツグンの一等三角点。晴れた日に登りましょう!
小さい山ですが、展望の良さがとても魅力的でした。
登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。
顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。
もしよろしければ、一緒に山歩きを楽しんでみませんか?