今回は日高町にある北日高岳を登って来たので、ご紹介したいと思います。
正直なところ、スキー場の山という事もあってあまり期待していなかったのですが、意外と見所もあって楽しめる山でした。
北日高岳とは
北日高岳(きたひだかだけ)とは、日高町郊外に位置する標高751mの山です。
山の北西側には日高国際スキー場が拓かれており、低山ながら十勝連峰や夕張山地の展望が良いです。
北側にある登山道では、サンゴの滝や山小屋をめぐるコースもあり、またスキー場の管理道を歩くことも可能なので、低山ながら変化に富んだ登山を楽しむ事が出来ます。
アクセス
【駐車場】
今回は登山道から登り、下りはスキー場の管理車道を下ったので、スキー場の駐車場を利用させていただきました。
すぐ横には日帰り入浴の出来る「ひだか高原荘」さんがあるのが嬉しいポイントです。
なお、駐車場にお手洗いは無いので、車で数分の距離にある「道の駅 樹海ロードひだか」で事前に済ませてから向かいましょう。
【登山道入り口】
先ほどの駐車場から車道を10分程歩くと登山道(林道)の入口に到着します。
GPSログ
1周約9㎞、標高差490m、登り2時間40分、下り1時間程のコースになります。(※登りはゆっくり歩きました)
今回はサンゴの滝に立ち寄りましたが、手前からショートカットして山頂に向かうルートもあります。
登山道の様子(2021/10/12)
ひだか高原荘とスキー場の駐車場からスタートです。
まずは道路沿いを歩いて登山道の入口となる林道ゲートを目指します。
麓の木々も徐々に秋色に染まってきました。
やたらと看板類が立っている林道ゲート前に到着です。
比較的新しい看板に見えました。
サンゴの滝まではウォーキングコースと言う位置づけなんですね。
入林ポストも設置されています。
3号の沢川沿いにつけられた林道を進んで行きます。
沢なのか川なのかややこしいネーミングですね。
所々に、岩と地層の名前が記載された看板が立っていました。
林道ゲートから歩き始めて10分程で「なみだの滝」が現れます。
普段は岩肌を伝う程度の水量でまさしく「涙の滝」といった雰囲気らしいのですが、この日は前日の雨のせいか大号泣でした。
あまり目立たない足元に「なみだの滝」の看板がありました。
これも綺麗で新しそうな看板。
この「サンゴ渓谷」や「サンゴの滝」は、3号の沢と近くでサンゴの化石が見つかったことに由来しているそうです。
あまり傾斜の無い林道歩きなので、まだ序盤ですがハイキングのような雰囲気です。
冬には良く目立つ「ツルウメモドキ」の実が林道沿いで見られました。
足元に目を向けると「メノコツチハンミョウ」。
この子は体が大きく、触覚のコブが無いので雌(めす)になります。
北海道には4種類のツチハンミョウがいますが、秋に発生するのはこの種だけなので、見つけると季節感を感じますね。
サンゴの滝と第一山小屋の分岐に到着です。
分岐からちょっと進むと、すぐ滝が現れました。
こちらもなみだの滝と同様に、前日の雨のおかげか水量が多くて迫力がありました。
登山ルートにはこの「サンゴの滝」へ寄らずに真っすぐ山頂へ行くルートもありますが、この滝は見に行く価値があると思いました。
分岐に戻って、林道を進み第一山小屋を目指します。
第一山小屋到着。
立派な小屋が2棟も立っていました。
カギは施錠されており、トイレも扉が開きませんでした。
第一山小屋を後にして、北日高岳の山頂を目指します。
徐々に傾斜が上って、登山らしい雰囲気になってきます。
山頂から東の鞍部、沢の源頭付近は湿地のようになっていました。
低山なのでほとんど展望が無い道のりでしたが、スキー場の山なので山頂のみ開けています。
なかなか趣のある、立派な山頂看板が立っていました。
一部老朽化して朽ちてますが、この青と赤の色味が素敵です。
日高町の町が一望出来ます。
山頂から見えた山々をご紹介していきます。
北側には国道274号の北側にある1347峰(通称林業界の双珠別岳)が見えています。
ちょっとややこしいですが、双珠別岳と呼ばれている山は2つあって、もう一つは日勝(にっしょうとうげ)峠の近くにある1383峰が登山界の双珠別岳と呼ばれています。
十勝連峰からトマム山までが横並びで見えました。
この日はスッキリ見えたので、前十勝の噴煙や三峰山(さんぽうざん)の3ポコまでハッキリ見えています。
トマム山が無かったらトムラウシ山なんかも見えそうですが、うまく隠されているようです。
夕張山地の展望もすっきり見えます。
北側にある芦別岳から夕張岳までの山の並びは、特徴的なので遠くの山からでも良く分かります。
このアングルだと、夕張岳の登山道近くにある前岳も良く見えています。
スキー場の斜面の向こうに、ゴールの駐車場も見えています。
下りはスキー場の管理道を通って下山させていただきます。
少し石がごろごろした道ですが、駐車場まで1時間程で下る事が出来ます。
あと2ヶ月も経つとスキーシーズンが始まります。
リフトではスタッフの方が整備作業をされていました。
そろそろ雪山へ登るのが待ち遠しくなってくる時期ですね。
まとめ
- 登りと下りでルートを変えられるのが魅力的
- 展望は山頂のみですが、十勝連峰や夕張山地の眺めが良好
- 大きな街から離れているので、静かな山歩きが楽しめる
初めて登りましたが、のんびり歩けてなかなか良い山でした。
最後まで御覧いただき、ありがとうございます。
登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。
顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。
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