今回は登別市にある「橘湖(たちばなこ)」を歩いてきました。
あまり知名度のある場所ではありませんが、なかなか素敵な湖でしたので、ご紹介したいと思います。
橘湖とは
橘湖(たちばなこ)とは、登別市にある湖で、日本で唯一の私有の湖となっています。
地理的には、1.2㎞ほど西に「カルルス温泉」、3kmほど南東には「登別温泉」と、2つの温泉地に囲まれています。
湖の周囲は約1.2㎞、楕円形の火口湖(かこうこ)で、面積は約9.4ヘクタールです。
【カルデラ湖と火口湖って何が違うの?】
・火口に水が溜まったもの⇒火口湖
・カルデラに水が溜まったもの⇒カルデラ湖
カルデラは火山活動によって出来た凹地なので、カルデラ湖は火口湖に比べ規模が大きいです。
火口湖は火口に水が溜まったものなので、円形の小規模なものが多いです。
こちらの画像は、グーグルマップの航空写真です。
登別温泉を挟んで反対側にある倶多楽湖(くったらこ)は規模が大きく、カルデラ湖である事が分かると思います。
アクセス
道道2号線洞爺湖登別線の上記の場所に「橘湖」の看板があり、そこから入山しました。
結果的には、後述する神社と郵便局の間から入った方が近かったです。
すぐ近くに広い駐車場とトイレがあったので、車はここに停めました。
トイレは冬でも問題無く使えます。
下山の際は、郵便局と薬師神社の間にも道が付いており、こちらを利用しました。
GPSログ
今回は橘湖を横断する形で周遊してみました。
歩行距離5.5㎞、休憩込みで3時間半程の行程です。
標高点560mのちょっと北側に、「南山」と書かれた謎の看板も設置されていました。
登山道の様子(取材日2021/3/3)
カルルスのバス停がある駐車場に車を停めて出発です!
正面には橘湖から尾根が続いている加車山(標高897.5m)が綺麗に見えています。
道路を南側へ歩き、森の中へ入る所にしっかりとした看板が設置されています。
しばらくは特徴の無い、平坦な地形の森の中を進んで行きます。
途中から電信柱が登場しました。
近づいてみると「NHK」の文字。
テレビ用のアンテナへの電線といったところでしょうか。
地形図にも出ていますが、「登別川」の支流を渡渉する箇所があります。
今回はスノーブリッジがしっかりしていたので、問題ありませんでした。
川の色はこんな感じ、やはり温泉地の川ですね。
水量は少なそうなので、スノーブリッジが崩壊しても渡渉は問題無さそうです。
川を渡ってしばらくすると、橘湖に向けて傾斜が出てきます。
この写真の電信柱は、橘湖の西側にあるコル付近まで伸びていたので、良い目印になりました。
夏の遊歩道らしき道は、斜面をジグザグと登っていたので、道なりに進みました。
たいした斜度では無いので、スノーシューで直登しても良かったかもしれません。
橘湖西側のコルへ到着。
木々の間から橘湖が見えましたが、あまり展望が良くないので湖面まで下っていきます。
徐々に橘湖の全容が見えてきました。
湖面に降り立つと、一面の真っ白な雪原。
とても静かで、雰囲気のある空間が広がっていました。
足跡は一つもついていません。
あまり訪れる人が少ない場所なのでしょうか。
標高が低い事もあって、火口壁にはびっしりと樹木が生えています。
ドローンなどで空から撮影しないと、この湖がスッキリ見える事は無さそうです。
せっかくなので、橘湖を横断して反対側の斜面を登ってみる事にしました。
湖面を歩く短い動画です。
火口壁を100m程登り返します。
東側のコルに到着。
標高点560mを踏んで周遊します。
樹木の隙間から、お隣の白老町にある倶多楽湖(くったらこ)の湖面が見えました。
冒頭でも書きましたが、あちらはカルデラ湖でだいぶ規模が大きい湖です。
標高点560mのちょい手前ぐらいで、「南山」と書かれた謎の看板がありました。
地元ではその名で呼ばれているのでしょうか。
山と呼ぶにはかなり平坦な山容ですが、登別温泉側からなら山っぽく見えるのかな?
橘湖南側の尾根を進んで行きます。
途中で木々の隙間からオロフレ山が綺麗に見えるポイントがありました。
こちらも木々の隙間から加車山と橘湖が見えました。
月末に、加車山から尾根を繋いで橘湖まで縦走してくるツアーを予定しております。
この日は雪質なのか、木の枝についた雪が真ん丸に残り、綿あめの様でした。
帰路、途中で見えたオロフレ山。
森の中で展望が無いコースなので、隙間から見えそうな場所を探すセンスが鍛えられます。
駐車場に付く手前、この看板を直進すると郵便局と神社の間に出て時間短縮になりました。
入山の際もこちらから入った方が楽そうです。
まとめ
- 人が少なく、神秘的な雰囲気が味わえてオススメ
- 水量が少ないので湖面も結氷して横断可能
- 距離も標高差もあまりないので、体力の無い方でもOK
最後まで御覧いただきまして、ありがとうございました。
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