加車山(かしゃやま)は登別市と白老町の境に位置している山で、近くにはカルルス温泉や登別温泉などがあります。
登山道が無いので主に積雪期に登られている山ですが、胆振地方の山々を望む事が出来る展望が素晴らしい山なので、ご紹介したいと思います。
加車山基本データ
加車山(かしゃやま)は標高897mの山で、登別市と白老町の境に位置しています。
夏の登山道が無いので、主に積雪期に登られています。
加車山の北西方向には尾根続きでオロフレ峠とオロフレ山、南西にはカルルス温泉を挟んで対峙するように来馬岳、南側の尾根をたどると、秘境の『橘湖』があります。
山名の由来
カルルス温泉を発展させた日野久橘さんが、地元で「山の形が傘に似ていて雲が掛かると雨が降る」といわれていたことに因み、「傘山」と名付けたことが由来です。
傘山(かさやま)⇒加車山(かしゃやま)に転じたのでしょう。
ちなみに国土地理院の地形図上では『かしゃざん』となっています。
アクセス
道道2号線の洞爺湖登別線のヘアピンカーブの外側が広く除雪されている事が多いので、通行の邪魔にならないように停めましょう。
少しでも道路にはみ出すようであれば、自分で除雪してスペースを作るか、この場所での駐車は諦めましょう。
GPSログ
登山口標高:596m
加車山山頂:897m
標高差:301m
片道:1.7㎞、のんびり歩いて1時間20分程度でした。
登山道の様子(取材日2014/3/31)
こちらは登山口に到着前の、カルルス温泉側から撮った写真です。
右の三角形の山が標高897mの加車山です。
左の台形状の地形はオロフレ峠付近の尾根(標高950m~1000m)で、写真だと分かりずらいですが、奥に真っ白なオロフレ山の頭がちょこっと見えています。
加車山の対岸には、サンライバスキー場と来馬岳が見えています。
道道2号線のヘアピンカーブの外側が、上の写真のように広く除雪されていますので、道路にはみ出さないように注意して駐車しましょう。
駐車場所から尾根に取り付く法面(のりめん)が急斜面なので、ここが一番の核心部です。
滑落しないように慎重に進みましょう。
最初の難関の急斜面を超えたら、標高点713mのコルまで登りが続きます。
コルまでは標高差で100m程です。
稜線についたら、あとは真っすぐ尾根を山頂方向へ進んでいきます。
このあたりはすっかりダケカンバ帯になっています。
春の時期は雪もしまって歩きやすかったです。
山スキーだと滑る場所が無いのと、出だしの急斜面が厳しいので、この山はスノーシュー向きですね。
木々の隙間から、サンライバスキー場と来馬岳(1040m)、その向こうにも山並みが見えています。
少しアップで見てみましょう。
このシルエットでわかる人はわかるかな?
正解は室蘭岳(むろらんだけ)とカムイヌプリでした。
室蘭岳は正式名称は鷲別岳(わしべつだけ)ですが、ほとんどの人が別名の室蘭岳で呼んでいるような気がします。
こちらも胆振地方の名峰が見えていました。
ホロホロ山と徳舜瞥山(とくしゅんべつやま)は良くセットで登られている山です。
一番右に見えている1260mピークは結構目立つので、いつも山座同定を迷わせてくれます。
支笏湖方面の展望もスッキリ見えました。
樽前山(たるまえさん)や風不死岳(ふっぷしだけ)などを始めとした支笏湖外輪の山々がはっきり分かります。
南東方面には、登別温泉の東に位置する窟多楽湖(くったらこ)やその向こうに太平洋を望むことが出来ました。
最後に登ってきた方向を振り返ると、とても存在感のある『オロフレ山』が真っ白な姿で見られました。
低山ですが、これだけ展望が見られると楽しめますね。
まとめ
- 胆振周辺の山々の展望良好
- 出だしの急斜面が要注意
- 山スキーは不向き
- 標高差・歩行時間は初心者向け
次回歩く際は、加車山から南の尾根を進み、橘湖を山の上から見てみたいと思いました。
また行く機会があれば記事を追加いたします!
最後まで御覧いただきまして、ありがとうございました。
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