コラム

【おうち時間に読みたい!】登山ガイドが選ぶ自然好きの為のおすすめ書籍

新型コロナウィルスの影響で、家にいる時間が増えた方がほとんどだと思います。

外出自粛で家にいる時間「おうち時間」というワードも定着してきましたね。

登山ガイドをしている私も緊急事態宣言のあおりを受け、苦渋の決断ですが約1ヶ月間の休業を決めました。

そこで、今回は皆様のおうち時間を充実させるべく、今回は登山ガイドの私が選ぶ、自然好きの方にオススメしたい書籍をご紹介したいと思います。

おうち時間に読みたい自然好きの為の書籍

今回は、自宅の本棚から「自然好きな人にハマりそうな本」を厳選して4冊選びました。

実際に所持して、読み切った本からご紹介しているので、ややジャンルに偏りがあるかもしれません。

植物は〈知性〉を持っている


翻訳本特有の読みにくさを差し置いてでも、オススメしたい本の一つです。

実は翻訳本というのは、わざわざ海外の書籍を日本に翻訳する手間があるので、海外で売れた実績があったり、確実に売れそうな面白い本であることがほとんどです。

この本では、「植物には知性があるのか?」という昔からの論争の歴史を踏まえ、現代科学で解明されている植物の素晴らしい機能や生態を詳しく紹介しています。

植物に今まであまり関心の無かった人が読むと、その価値観や世界観まで変えてしまう可能性を秘めた内容です。

と言うのも、地球上のバイオマス(生物量)の99・5%は植物が占めており、この世界を形作っている大多数は植物になります。

この世の中を割合通りに見てみませんか?

人間も含め、動物という存在がちっぽけに感じてしまうかもしれません。

「糞土思想」が地球を救う 葉っぱのぐそをはじめよう


本を読むメリットの一つに、「自分と違う人生を歩んできた人の考えや知識、価値観に触れる」という事があると思います。

この本は、著者、糞土師:伊沢正名さんの思想がたっぷり詰め込まれた内容の1冊です。

私もこの強烈なタイトルに魅かれて思わず買ったのですが、なかなか攻めた内容ばかりで面白かったです。

葉っぱの図鑑ページもあり、まさかの実用書としての機能も備えています。

電車や外出先で読むには少し恥ずかしい本ですが、このコロナ禍の「おうち時間」で読むにはピッタリの1冊と言えるでしょう。

イタヤカエデはなぜ自ら幹を枯らすのか


森林インストラクターで活躍されている「渡辺 一夫」さんの著書です。

私自身も森林インストラクターの資格を所持しており、渡辺さんの著書でよく勉強させてもらっています。

この本では、日本を代表する樹木36種外見的な特徴から、生き残るための多様な戦略、などが詳しく紹介されています。

今までは名前しか知らなかった木に、「こんな個性があったのか」と驚くような内容が目白押しです。

木の性格や個性と言ったものを知ると、より身近で愛着が湧いてきます。

普段一緒に歩いている山の仲間達に自慢できるような、専門的な内容も多いので、この「おうち時間」にちょっぴり勉強してみませんか?

海獣の子供


最後は漫画「海獣の子供」をご紹介します。

漫画だから読みやすい!と思いきや意外と内容が難しい一冊です。

著者の「五十嵐大介」さんの漫画は自然を主体とした作風が多く、人物より風景や自然物などが緻密に書き込まれ、内容やストーリーはやや分かりにくい印象です。

それでもこの漫画をオススメするのは、「自然や未知なるものに触れるワクワク感」を刺激してくれる作品と言う事です。

正直賛否がはっきりと分かれそうな1冊ですが、私が学生時代に読んでいた思い出の作品でもあるので、ご紹介させていただきました。

まとめ

久しぶりにブロガーのような記事を書いてみました。

好評だったら、第二弾があるかもしれません!

最後まで御覧いただき、ありがとうございました。

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