フットパスガイド

【カジカ沢の滝・山北沢の滝】冬の絶景、圧巻の氷瀑群

白老町はとても滝の多いエリアで、今回は「カジカ沢の滝」と「山北沢の滝」を訪ねました。

寒気が続いたおかげで、どちらも見事な氷瀑を観察する事が出来たので今回ご紹介したいと思います。

カジカ沢の滝とは


カジカ沢の滝とは、北海道白老町森野地区にある滝で、冬季に見事な氷瀑が見られる事で知られています。

近くにある「山北沢の滝」とセットで見学する方が多いです。

とても横に広がりのある滝で、細かい氷柱が円形に取り囲むような氷瀑が見られます。

山北沢の滝とは

山北沢の滝とは、同じく北海道白老町森野地区にある滝で、冬季に見事な氷瀑が見られます。

近くの「カジカ沢の滝」とセットで見学する方が多いです。

カジカ沢の滝に比べ、落差のある大きな氷瀑で、迫力のある姿が楽しめます。

見頃の時期

寒気が続いて、氷瀑が育つ1月下旬~2月上中旬頃が狙い目でしょう。

今回の取材日は1月10日でしたが、年末から真冬日がずっと続いたので、見事な氷瀑が見られました。

あくまで見頃の時期は目安なので、実際には寒気が続いたタイミングで訪れるのがベストです。

アクセス

白老川にかかる、「もりのばし」が起点になります。

今回駐車したのは、「四季彩街道」の看板があるあたりの駐車スペースを利用しました。

以前はこの四季彩街道は冬季通行止めとなっていた道路でしたが、2020年の冬からは夜間通行止めのみで、日中(9時~17時)は通行出来るようになりました。

GPSログ

今回は先に「カジカ沢の滝」へ向かい、その後に「山北沢の滝」へ行きました。

2つの滝を見学して、総所要時間約3時間(休憩込み)、歩行距離約6㎞、アップダウンはほとんどありません。

地図に書き込んだ黒丸は駐車スペースのあった場所ですが、既に満車だった場合は、少し白老町側へ戻ってホロケナシ駐車公園を利用することも可能です。

ルートの様子(取材日:2021/1/10)

色彩街道の看板があった箇所に車を停めてスタートします。

今回起点となる『森野橋』をまず渡っていきます。

もりのばしを越えてすぐ、右手に道道1045千歳白老線のゲートがあります。

こちらは白老から千歳の美笛まで開通する予定だった道路ですが、開通していません。

こちらのゲート前にも数台駐車可能です。

1045線を越えてまもなく、右手に見える作業道から入山します。

2021年時点ではスピードダウンの看板があったので、目印にちょうど良いでしょう。

カラマツとトドマツの植林地帯を進んで行きます。

川についたら、あとはひたすら川沿いに上流を目指して進んで行きます。

数えきれないぐらい渡渉するので、足元は長靴などの防水のしっかりした装備がオススメです。

とても冷え込んだ日、水面には小ぶりなフロストフラワーが育っています。

川沿いのルートなので、たくさんのカワガラスが観察出来ました。

餌を探して潜水する姿が良く観察できます。

カワガラスは水中の小魚や虫を食べる鳥で、このように水中に頭を入れてエサを探したり、頻繁に潜水する姿が良く見られます。

真冬の北海道のこの時期でも寒くないのでしょうか。

渡渉も多く、場所によっては川に入りながら進むポイントもありました。

ここは長靴や、防水のしっかりしたスノーブーツなどで来る方が無難ですね。

川沿いは水しぶきが凍って、芸術的な氷がたくさん見られます。

カジカ沢の滝が正面に見えてきました。

細かい氷柱がいくつも重なって、迫力のある光景です。

青空があると、一段と氷瀑が綺麗に見えますね。

岩盤から染み出した水が氷るので、このような綺麗な氷柱が育ちます。

あまり近づくと落氷の危険性もありますが、この日は気温も低く、恐るおそる下からのアングルも撮ってみました。

とても横に広がりのある滝で、周囲を取り囲むように氷柱が見られます。

少し斜面を登って、高いアングルからのカジカ沢の滝。

滝の前は広場のような地形になっているので、休憩場所としてもピッタリでした。

最後に、カジカ沢の滝のショート動画を撮影しました。

帰路は同じ道を辿って戻ります。

戻る途中では、沢沿いでみられる代表種の「ミソサザイ」が良く見られました。

森野橋を渡って戻り、次は山北沢の滝を目指します。

山北沢の滝方面の作業道は、工事関係の車両の出入りがあるようです。

今回は祝日だったので工事はしていませんでしたが、平日に訪れる際は気を付けた方が良さそうです。

笹薮に覆われている箇所もありますが、川の方を目指して進みます。

最初の渡渉ポイントです。

一度渡渉してしまえば、あとはしばらく林道跡を進みます。

こちらのルートは渡渉少なめです。

沢沿いのルートより、やっぱり森の中を歩く方が歩きやすいですね。

山北沢の滝に到着です。

先ほどのカジカ沢の滝に比べ、大きく迫力のある氷瀑でした。

横からのアングル。

こちらの方がアクセスがお手軽なので、体力のない方にもオススメ出来ます。

左股の滝・北股の滝(取材日:2021/2/13)

後日、前回訪れた時には知らなかった「左股の滝」と「北股の滝」を訪れました。

どちらも山北沢の滝の経路の近くで見られるので、セットで見学するのがオススメです。

こちらが左股の滝。すこし小ぶりな印象ですが、なかなか綺麗な氷瀑です。

こちらが北股の滝。

他のカジカ沢の滝や山北沢の滝と違い、まっすぐな高さのある太い氷瀑なので、見ごたえがありました。

1ヶ月後の「カジカ沢の滝「と「山北沢の滝」(取材日:2021/2/13)

前回訪れた時から約1か月後の「カジカ沢の滝」です。

「カジカ沢の滝」は日当たりの良さもあるため、一部崩落している箇所が見られました。

日当たりの悪い「山北沢の滝」は、ほんのちょっとひび割れなどはありましたが、あまり変わっていませんでした。

まとめ

カジカ沢の滝まとめ
  • 何度も渡渉するので、足元は長靴など完全防水の物がオススメ
  • 片道1時間弱程度で、ほぼ沢沿いのルート
  • 沢沿いを歩くので、カワガラスやミソサザイが良く見られた
  • あまりアップダウンが無く、体が暖まらないので防寒対策必須
山北沢の滝まとめ
  • 渡渉は数回ほどで、あとは林道歩きがメイン
  • 片道30分程度で、体力に自信の無い方にもオススメ
  • あまりアップダウンが無く、体が暖まらないので防寒対策必須
  • 近くにある「北股の滝」と「左股の滝」もセットで見学できる

最後まで御覧いただきまして、ありがとうございました。

【七条大滝】夏・冬のアクセス・見所などまとめ北海道千歳市、支笏湖の近くにある七条大滝(ななじょうおおたき)は夏も冬もおすすめの魅力溢れるスポットです。今回は夏と冬のアクセス、見所などをまとめてご紹介いたします。...
>
登山・ハイキング倶楽部

登山・ハイキング倶楽部では、登山ガイド・森林インストラクターの橋本竜平がご案内する、会員制のガイドツアーを実施しております。

顔が見える範囲の少人数制で、自然を楽しみながら歩くことを目的として立ち上げた倶楽部です。

もしよろしければ、一緒に山歩きを楽しんでみませんか?

ツアースケジュールを確認する 

プライベートガイドを依頼する 

こんな記事もおすすめ
フットパスガイド

【丸山遠見の滝】訪れる人の少ない秘境の氷瀑

2021年1月25日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
丸山遠見の滝とは 丸山遠見(まるやまとおみ)の滝とは、苫小牧市の勇払川(ゆうふつがわ)にある滝です。 近くにある七条大滝(ななじょうおおたき)は知名度もある滝で多く …
登山・ハイキング

ウトナイ湖南東部砂丘とは?アクセス・見所など

2019年9月3日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
ウトナイ湖は北海道苫小牧市にある淡水湖で、鳥獣保護区やラムサール条約登録湿地となっています。 北海道民なら名前を知っている方が大半だと思いますが、その南東部に砂丘があることを …
フットパスガイド

【七条大滝】夏・冬のアクセス・見所などまとめ

2019年7月21日
Sapporo Nature Times ‐ 札幌ネイチャータイムズ
支笏湖の近くにある七条大滝(ななじょうおおたき)は、夏も冬もお手軽に楽しめるハイキングスポットです。 ここ近年で知名度が上がり、特に冬の氷瀑が見られる時期にはたくさんの人が訪 …